賃貸物件を退去する際、立ち会いを行って無事に鍵を返還したにもかかわらず、後日になって管理会社から「傷が見つかったので追加の修繕費用を請求する」と連絡が来るトラブルが後を絶ちません。
納得がいかない請求に直面したとき、借主としてはどのように対応すべきなのでしょうか。本記事では、鍵の返還後に管理会社から行われる追加請求を拒絶するための法的根拠と、具体的な対処法について弁護士がわかりやすく解説します。
鍵返還後に追加請求された!法律上どう対応すべき?
【不当な追加請求への具体的な対処法】管理会社から追加請求があった場合は、鍵の返還時に現状確認を終えていること、および引き渡し完了後の責任は終了している旨を伝え、支払いをきっぱりと拒絶しましょう。また、仮に退去前の傷であったとしても、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に基づき、経年劣化や通常損耗分は借主負担にならない点や、クロスの張替等が㎡単位かつ耐用年数(6年で残存価値1円)を考慮した適正な金額かを確認し、不当な高額請求には毅然と対応してください。
退去時の立ち会いは、部屋の状態を貸主(管理会社)と借主の双方が確認し、原状回復の範囲を合意するための重要な手続きです。この立ち会いを終えて鍵を返還したということは、その時点での物件の引き渡しと現状確認が完了したことを意味します。
そのため、後になって「新しく傷を発見した」「見積もりが甘かった」といった理由で追加請求をされても、借主がそれに応じる法的義務は原則としてありません。
鍵返還後の追加請求を拒絶できる法的根拠
管理会社からの後出し請求に対して、なぜ「拒絶」が認められるのか、その理由は主に2つあります。
引き渡し完了による責任の終了
賃貸借契約において、借主が物件を明け渡し、管理会社が鍵を受領した時点で、借主の占有権は貸主に移転します。鍵返還後に発見された傷や汚れが、本当に退去前の借主によるものか、それとも鍵の返還後から次の入居者や業者が入るまでの間に生じたものか、あるいは元々あったものかを証明することは極めて困難です。
退去立ち会い時の合意の拘束力
退去立ち会いは、双方立ち会いのもとで責任範囲を決める公式な場です。その場で指摘されなかった事項について、後から一方的に請求することは信義誠実の原則に反します。
管理会社から追加請求が届いたときの具体的な対処法
もし鍵の返還後に管理会社や大家から追加請求の連絡や請求書が届いた場合は、慌てずに以下のステップで対応しましょう。
- 立ち会い時の状況を思い出し、記録を確認する
- 国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を持ち出す
- 追加請求の支払いを拒絶する旨を書面やメールで明確に伝える
- 必要に応じて弁護士などの専門家に相談する
特に重要なのは、電話口で口頭のみで対応するのではなく、記録が残るメールや書面で拒絶の意思を伝えることです。「立ち会い時に合意した範囲外であること」「鍵の引き渡し後に発生した損害の可能性を証明できないこと」を冷静に主張しましょう。
不当な高額請求に悩んだら弁護士にご相談を
管理会社の中には、専門知識がない借主に対して威圧的な態度で追加請求の支払いを迫る悪質なケースも存在します。ご自身での交渉が難しい場合や、高額な請求書が送られてきてお困りの場合は、弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所へご相談ください。
法律の専門家が代理人として交渉を行うことで、不当な追加請求を適正額に減額、あるいは完全に回避できる可能性が高まります。泣き寝入りして支払ってしまう前に、ぜひ一度当事務所の無料相談をご利用ください。
原状回復・退去費用の高額請求でお悩みの方へ
国交省ガイドラインに基づき、弁護士が適正金額への減額交渉・返還請求をサポートします。諦めて支払う前に、まずはお気軽にご相談ください。