賃貸物件を退去した後や家賃の滞納時に、保証会社から高圧的な電話、自宅への頻繁な訪問、あるいは脅しのような文書が届き、精神的に追い詰められていませんか。「保証会社だから何をしても仕方がない」と泣き寝入りしてしまう方が少なくありませんが、法を逸脱した悪質な取り立て行為には明確な違法性があります。
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所が、保証会社による不当な取り立てに対する法的問題点と、具体的な対処法を分かりやすく解説します。
保証会社からの不当な取り立て、その法的違法性とは?
【具体的な対処法】恐怖心に負けて安易に支払いに応じず、いつ・誰から・どのような内容で連絡があったのかを全て記録・録音してください。悪質な場合は警察への被害相談や、弁護士を通じた受任通知の送付により、督促を法的に差し止めることが有効です。
賃料の回収や原状回復費用の請求を行う際であっても、社会通念上許容される「相当な方法」の範囲を超えてはならないという法的ルールがあります。しかし、一部の悪質な保証会社では、恐怖心を与えて支払わせようとする違法な取り立てが後を絶ちません。
主な違法性の根拠としては、以下の法律や法理が挙げられます。
- 民法上の不法行為(第709条):相手に精神的苦痛や恐怖感を与える取り立ては違法とみなされます。
- 刑法上の罪:脅迫的な言動は「脅迫罪」、無理やり承諾させようとする行為は「強要罪」に問われることがあります。
- 貸金業法や自主規制の類推:厳密には家賃保証会社は貸金業者ではないケースも多いですが、国交省のガイドラインや業界団体において、過酷な取り立て行為は厳しく禁止されています。
具体的にどのような行為が違法にあたるのか
保証会社から受ける取り立ての中で、特に問題視される「悪質な手口」をいくつかご紹介します。ご自身の状況と照らし合わせてみてください。
1. 昼夜を問わない執拗な電話・連絡
一日に何度も職場や自宅へ電話をかけたり、深夜や早朝といった非常識な時間帯に連絡したりする行為は、業務妨害および私生活の平穏を害する不法行為にあたります。「会社に連絡されたくなかったら今すぐ払え」と脅すケースもこれに該当します。
2. 自宅への突然の訪問や居座り
家主や管理会社の承諾なく、あるいは借主が拒否しているにもかかわらず自宅に押しかけ、「ドアを叩き続ける」「鍵を開けようとする」「居座って帰らない」といった行為は、住居侵入罪や不退去罪に発展する極めて悪質な行為です。
3. いわゆる「怪文書」や脅迫的な書面による督促
「法的措置をとる」「財産を差し押さえる」といった書面が頻繁に投函されること自体は直ちに違法とは言えませんが、実際には裁判手続きをとっていないにもかかわらず、裁判所や弁護士名を騙った偽造文書や、心理的圧迫を目的とした悪質な書面(怪文書)の送付は、法的にも許されません。
不当な取り立てを受けたときの正しい対処法
保証会社から過酷な督促を受けた際、パニックになって言われるがままに不当な高額費用を支払ってしまうのは禁物です。以下の手順で冷静かつ毅然と対処しましょう。
- 証拠を徹底的に残す(通話の録音、怪文書の保管、訪問日時のメモなど)
- 威圧的な言動に対しては「不当な取り立てである」と抗議し、連絡は書面で行うよう要求する
- 身の危険を感じる場合や、執拗な居座り・つきまといがある場合は、直ちに警察に通報する
- 法律の専門家である弁護士に相談し、督促のストップと適正金額での交渉を依頼する
特に、退去費用や家賃の支払いについて正当な理由がある場合や、請求額があまりにも法外である場合は、個人の力だけで交渉しようとすると丸め込まれてしまう危険性があります。
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