賃貸物件の暑さ対策や防犯対策として、窓ガラスに遮熱シートや防犯フィルムをご自身でDIYして貼る方は少なくありません。しかし、いざ退去する際になって「きれいに剥がせない」「粘着剤がガラスにびっしり残ってしまった」というトラブルが非常に多く発生しています。
今回は、窓ガラスに貼った遮熱シートや防犯フィルムが剥がせなくなった場合の原状回復トラブルと費用の負担責任について、法律とガイドラインの観点から詳しく解説します。
【注意点と対策】ただし、相場を大きく逸脱する高額な請求や、窓ガラス全体(サッシ含む)の交換費用を請求された場合は不当な可能性が高いです。無理に剥がしてガラスを傷つける前に自ら綺麗に剥がすか、過大な請求にはガイドラインを根拠に減額交渉を行いましょう。
遮熱シートや防犯フィルムの撤去は「借主の責任」
賃貸物件の窓ガラスに遮熱シートや防犯フィルムを貼る行為は、原則として借主の自己判断(自己都合)によるものです。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、借主の故意・過失、あるいは善管注意義務違反によって発生した損耗やキズの修復は、借主が費用を負担すべきとされています。そのため、以下のような状況はすべて借主の責任範囲とみなされます。
- 退去時にシートの剥がし残しや破れがある
- 強力な粘着剤がガラスにこびりついて取れない
- 無理に剥がそうとしてガラスを傷つけてしまった
ガラスの粘着剤残り・のり除去作業費の相場
自分でシートを剥がそうとしたものの、頑固なのりが残ってしまい、大家さんや管理会社から専門業者による清掃費用を請求されるケースがあります。
費用の目安
- のり除去作業費: 1窓あたり数千円程度(約3,000円〜10,000円前後)
窓の枚数や粘着剤の固着具合によって金額は変動しますが、一般的なサイズであれば1窓につき数千円程度の作業費が相場です。ただし、ガラス自体が割れていたり、スクレイパーで深く傷つけていたりする場合は、ガラス交換費用(数万円〜)を請求されるリスクもあります。
トラブルを防ぐための注意点と対処法
退去時に高額な請求トラブルに発展させないためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 退去前に自分で綺麗に剥がしておく: 専用の剥離剤やスクレイパー、ドライヤーなどを活用し、できる限り粘着剤を残さない状態で引き渡すのがベストです。
- 見積書の内容を細かく確認する: 管理会社から「ガラス清掃一式:〇〇万円」といった曖昧で高額な請求書が出てきた場合は、単なるのり除去に法外な費用が含まれていないか確認しましょう。
- 勝手にガラスを交換しない: 傷をつけてしまったからといって、無断で業者を手配してガラスを交換すると、かえってトラブルになることがあります。まずは管理会社に相談することをおすすめします。
遮熱シートののり残しによる除去費用は、基本的には借主負担が妥当とされるケースが多いですが、あまりにも高額な請求や納得がいかないクロス・全体清掃費用の上乗せを迫られた場合は、泣き寝入りせずに弁護士などの専門家へご相談ください。
原状回復・退去費用の高額請求でお悩みの方へ
国交省ガイドラインに基づき、弁護士が適正金額への減額交渉・返還請求をサポートします。諦めて支払う前に、まずはお気軽にご相談ください。