【解決事例3】「無料期間中の解約は書面必着が条件」と約50万円を請求されたIT・Web業の事例

公開日: 2026-10-24

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、事業者向け求人広告トラブル・無料求人商法の支払拒絶・請求停止実務に基づき、最新の法令および裁判例に沿ってわかりやすく解説しています。

Q 無料期間が終わる前に解約を申し出たのに、「利用規約で終了日の〇日前までに書面必着と定められている」として約50万円を請求された場合、支払う必要がありますか?
A 【結論と法的根拠】勧誘時に「無料期間中に連絡すればいつでもやめられる」と説明していたにもかかわらず、実際には極めて厳しい解約制限(事前予告期限や書面郵送限定など)を設けていた場合、民法上の錯誤(第95条)や詐欺(第96条)、信義則違反等により支払義務の不存在を主張できる可能性が高いです。
【本事例の解決結果】弁護士が契約成立過程の不備と規約条項の不当性を指摘する受任通知・支払拒絶通知を送付した結果、相手方からの督促は停止し、追加の金銭負担なしで解決(請求断念)に至りました。

事案の概要(ご相談者様の属性と被害状況)

ご相談者様 IT・Webサービス関連業(法人)
相手方業者 求人広告・採用支援サービス会社 F社
手口・トラブル類型 解約予告期限・書面必着トラップによる自動更新請求
相手方からの請求額 約50万円(年間契約料金・違約金名目)
解決結果 法的通知書の送付により督促停止・追加の金銭負担なしで解決(請求断念)

1. ご相談前の緊迫した状況(LINEでのご相談内容)

営業電話で「まずは無料トライアルで効果を実感してください。効果がなければ無料期間中に解約すれば費用は一切かかりません」と案内され、Webフォームおよび電子確認書で申し込まれた事案です。

無料期間中に応募が1件もなかったため、ご相談者様は無料期間が終了する数日前にメールおよび管理画面から解約の申し入れを行いました。ところが、F社から以下のような回答とともに約50万円の請求書が届きました。

  • 「利用規約の第〇条に『解約は無料期間終了日の7営業日前までに所定の書面を郵送(必着)しなければならない』と明記されている」
  • 「メールやWebからの解約申請は無効であり、期限を過ぎているため1年間の本契約(約50万円)が確定した」
  • 「利用規約に同意チェックを入れて申し込んでいる以上、裁判になれば100%そちらが負ける」

無料期間中に解約を伝えたにもかかわらず「7日前必着の書面ルール」を盾に取られ、「規約に同意してしまった以上、法的には勝てないのではないか」と強い不安を抱えて当事務所へご相談されました。

2. 弁護士による初動アドバイスと受任後の対応

「利用規約に小さく書いてあるから支払わなければならない」というのは、悪質業者が最もよく使う典型的な威圧ロジックです。当事務所では直ちに以下の対応を行いました。

① 成立過程の不実告知と解約制限条項の精査

ご相談者様から申込時の案内メール、Web画面の控え、請求書をLINEでお送りいただき精査しました。

勧誘時には「無料期間中に言えばいつでも解約できる」と案内しておきながら、実際には無料期間の大半が経過する前の「7営業日前・書面郵送必着」という不意打ち的なハードルを課す行為は、契約の重要事項に関する不実告知・欺罔(ぎもう)行為に該当する可能性が極めて高いと判断しました。

② 民法上の無効・取消しを主張する法的書面の送付

当事務所が代理人として受任し、F社に対して内容証明郵便にて「受任通知」および「民法第95条(錯誤)・第96条(詐欺)等に基づく契約無効・取消通知」を送付しました。

通知書内では、営業担当者の説明と規約条項の乖離、および解約権を不当に制限する条項の法的問題点を明確に指摘し、ご相談者様には支払義務が一切存在しないこと、ならびに今後の直接連絡を固く禁ずることを通告しました。

3. 解決の帰結(追加請求の完全阻止)

弁護士名義での法的通知書が到達した後、F社から「裁判を起こす」といった脅し文句や電話督促が来ることは一切なくなりました。

結果として、相手方業者はそれ以上の反論や請求を行えず、ご相談者様は1円も支払うことなく(追加の金銭負担なしで)事実上の請求断念・解決となりました。

「無料期間中に解約を伝えたのに、規約の細かい期限を理由に拒否された」というケースでも、諦めずに早期に弁護士へ相談することで、不当な支払いを防げる可能性が十分にあります。

【掲載事例に関するご注意事項】
※本ページに掲載している事例は、当事務所が実際にご相談・ご依頼を受け解決に至った事案に基づいていますが、弁護士法第23条(守秘義務)および個人情報・プライバシー保護、ならびに当事務所の交渉ノウハウ秘匿の観点から、事案の法的本質を損なわない範囲で、業種・地域・請求金額・契約条件等の事実関係を一部改変・抽象化(仮名化)して再構成しています。
※解決結果は当時の個別具体的な契約経緯や証拠状況に基づくものであり、同様の事案においてすべて同じ結果(支払拒絶や請求断念等)となることを保証するものではありません(日本弁護士連合会「弁護士等の業務広告に関する規程」第3条に基づく表示)。

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被害急増中

当てはまる項目はありませんか?【悪質求人広告の典型手口】

1つでも該当する場合、法的な契約無効や請求拒絶(支払義務の不存在)を主張できるケースが多数あります。

  • ⚠️「2週間無料お試し」「一切費用はかからない」と電話・FAXで勧誘された
  • ⚠️申込書の目立たない隅や特記事項に、小さな文字で自動更新・高額料金が記載されていた
  • ⚠️「ハローワークの求人を転載するだけ」と言われ、無料だと思って承諾した
  • ⚠️無料期間が終わった直後に、突然30万〜100万円単位の高額請求書が送りつけられた
  • ⚠️解約を申し出たら「事業者間取引(B2B)だからクーリングオフ不可・全額払え」と脅された

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  • 成功報酬: 0円(追加費用なし・通知書送付および6ヶ月間の窓口対応を含む)
※相手方に対する通知および示談交渉対応(督促停止・請求遮断・6ヶ月間の窓口対応)が含まれます。
※受任後、相手方からの督促が停止したことを確認した上で、半年間様子を見て、督促がなければ本件は正式に解決・業務完了となります。期間経過後も含め万一再接触等があった場合でも、状況に応じた適切な対処方針をご案内いたします(ご依頼者様の事前同意なく追加費用が発生することは一切ございません)。
※相手方業者が運営するウェブサイト上の求人掲載自体の削除は対応対象外となります。

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弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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