賃貸借契約の解約や原状回復費用をめぐるトラブルにおいて、大家や管理会社から裁判所を通じた「支払督促」が届くことがあります。身に覚えがないからといって、これを無視してしまうと深刻な事態に発展します。
今回は、支払督促を放置した結果「仮執行宣言」が出た場合にどのようなリスクが生じるのか、また一刻も早い対処が必要な理由について詳しく解説します。
支払督促を放置するとどうなる?仮執行宣言の仕組みとリスク
【今すぐ取るべき対処法】仮執行宣言付支払督促が届いた場合でも、弁護士や司法書士に相談の上、速やかに「請求異議の訴え」や法的手段を講じることで強制執行を阻止できる可能性があります。身に覚えのない高額な原状回復費用の請求や不当な退去費用トラブルでお悩みなら、一人で抱え込まずに専門家へ早期の介入を依頼し、適切な法的抗弁を行いましょう。
裁判所から「支払督促」が特別送達で届いた場合、それは法的督促のスタートです。内容に納得がいかない場合であっても、届いた日から原則として2週間以内に「督促異議申し立て」を行う必要があります。
この期間内に異議を申し立てず放置してしまうと、債権者(大家側)の申し立てによって裁判所から仮執行宣言付支払督促が発付されます。仮執行宣言がつくと、大家側は「裁判上の判決と同じ強い権利」を手に入れたことになり、いつでも財産の差し押さえ(強制執行)ができる状態になってしまいます。
支払督促が届く主な原因
- 高額な原状回復費用や退去費用の請求を未払いのままにしている
- 退去時の精算について話し合いの途中で連絡を絶ってしまった
- 過去の家賃滞納分や原状回復費用の請求書を単に無視していた
口座差押えの恐怖!生活や信用への重大な影響
仮執行宣言が出されると、最も警戒しなければならないのが強制執行による資産の差し押さえです。実務上、もっとも多く狙われるのが銀行口座です。
ある日突然、給料口座や生活費用の口座が差し押さえられると、以下のような甚大なリスクが生じます。
- 預貯金の引き出しが不可能になる 口座が凍結され、生活費や家賃、公共料金の支払いができなくなります。
- 勤務先に差し押さえ通知が届く 給与が差し押さえ対象となった場合、勤務先に裁判所からの通知が届くため、会社に借金トラブルや賃料トラブルを知られてしまいます。
- 精神的なプレッシャーと社会的信用へのダメージ 差し押さえによって日常生活が一気に立ち行かなくなるだけでなく、心理的な負担も計り知れません。
たとえ「請求された原状回復費用の金額が不当に高すぎる」「ガイドラインを超える負担を強いられている」という正当な理由があったとしても、手続きを放置したという事実だけで、法的には相手の主張が全面的に通ってしまうことになります。
仮執行宣言が出た後でも打つ手はあるのか?
「すでに仮執行宣言が出されてしまったから、もう諦めるしかない」と絶望される方もいますが、まだ法的な救済の余地が残されているケースもあります。
もし「支払督促」そのものが合法的に送達されていなかった場合(例えば、実家に届いたが自分は受け取っていない、長期間不在にしていたなど)は、「仮執行宣言付支払督促に対する異議申し立て」や「強制執行の停止」を求める手続きを早急に行う必要があります。
ただし、これらの手続きは非常に専門性が高く、一般の方だけで期限内に正確に行うのは極めて困難です。差し押さえの執行が着々と進む中で一刻を争う事態となるため、弁護士への相談が不可欠となります。
不当な退去費用トラブルは弁護士にご相談ください
原状回復費用や退去費用の請求をめぐるトラブルは、泣き寝入りしたり放置したりすることで事態がさらに悪化します。支払督促が届いた段階、あるいはすでに仮執行宣言が出てしまった段階であっても、プロの法律家が介入することで適正な金額への減額交渉や、強制執行の回避に向けた道筋を見出すことができます。
「高額な請求に納得がいかない」「裁判所からの書類を放置してしまいどうしていいかわからない」とお悩みの方は、手遅れになる前に、当事務所までお気軽にご相談ください。
原状回復・退去費用の高額請求でお悩みの方へ
国交省ガイドラインに基づき、弁護士が適正金額への減額交渉・返還請求をサポートします。諦めて支払う前に、まずはお気軽にご相談ください。