店舗の居抜き譲渡料(造作譲渡代金)の相場と決まり方
【トラブル回避と交渉のポイント】造作譲渡は貸主の承諾が必須です。原状回復義務の免除や、残存価値の低い設備の扱いでトラブルになりやすいため、法的な権利関係や過去の判例に精通した専門家への相談を視野に入れ、慎重に条件交渉を進めることが重要です。
店舗を退去する際、内装や厨房設備などを次の借り手に引き継ぐ「居抜き譲渡」を行うことで、造作譲渡代金を受け取れるケースがあります。退去費用(原状回復費)を抑えられるだけでなく、プラスの収入になる可能性があるため、多くのテナント経営者にとって気になるポイントでしょう。
この章では、居抜き譲渡料の基本的な相場観や、価格がどのように決まるのかを詳しく解説します。
居抜き譲渡料(造作譲渡代金)の一般的な相場
造作譲渡代金に一律の定価はなく、店舗の規模や立地、残す設備の価値によって大きく変動します。一般的な目安としては以下の通りです。
- 小規模な飲食店やサロン(10坪〜15坪程度):数十万〜150万円程度
- 中規模なレストラン・カフェ(20坪〜30坪程度):150万円〜300万円程度
- 大規模店舗や高級内装の店舗:300万円以上、あるいはそれ以上になることも
スケルトンに戻す場合の解体費用(坪数×数万円)と比較して、「この金額であれば新品を揃えるより安い」と後任の借主が納得できる価格設定がポイントとなります。
造作譲渡の金額を左右する主な要素
実際の金額交渉では、以下のような要素が価格の基準となります。
- 設備の築年数と状態:新しい設備ほど価値が高く、耐用年数を過ぎたものは価格が下がります。
- 業態の需要:同じ飲食店でも、ダクトやグリストラップが完備された物件はカフェやラーメン店などから重宝されます。
- 立地条件:好立地の物件であれば、内装の価値が高くなくても居抜き需要が集中するため高値がつきやすくなります。
後任テナントとの直接交渉と注意点
造作譲渡は、基本的に退去するテナント(旧借主)と次に借りるテナント(新借主)の間で直接交渉を行い、売買契約を締結します。
ただし、賃貸借契約上は「貸主(オーナー)の承諾」が不可欠です。オーナーや管理会社を無視して話を進めると、後々トラブルになり、造作譲渡が無効になってしまうリスクもあります。必ず仲介業者や専門家を交え、貸主の合意を得ながら進めるようにしましょう。
退去時の原状回復トラブルや、居抜き譲渡をめぐる貸主との条件調整にお困りの際は、不動産トラブルに強い弁護士へのご相談もご検討ください。
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