賃貸借トラブルにおける敷金返還請求や退去費用の減額を求めて少額訴訟を提起したものの、仕事の都合などで指定された期日にどうしても出頭できないというケースは少なくありません。
裁判所から届いた呼出状を見て、焦ってしまう方も多いようですが、正当な理由があれば適切に対処することで期日を変更することができます。この記事では、仕事などを理由に少額訴訟の期日に出席できない場合の具体的な手続きや注意点について詳しく解説します。
少額訴訟の期日変更は可能?仕事の都合は認められる?
【退去費用・敷金返還における法的根拠の活用】期日への対応と並行して、原状回復トラブルでは「原状回復をめぐるトラブルガイドライン」に基づき、クロスや床の経年劣化・耐用年数を考慮した残存価値の計算や、通常損耗の借主負担免除、不当な特約の無効性を主張することが重要です。高額請求にお悩みの場合や期日調整に不安がある場合は、弁護士等の専門家への相談を検討してください。
裁判所から送られてくる期日呼出状には、第一回期日の日時が指定されています。少額訴訟は「原則として1回の期日で審理を終える」という迅速な手続きを特徴としているため、通常の民事裁判以上に期日の変更に対するハードルは高めです。
しかし、ビジネス上の重要案件や避けられない出張など、やむを得ない仕事の事情がある場合には、期日変更が認められる余地があります。無視して欠席することだけは絶対に避け、必ず所定の手続きを行いましょう。
無断欠席のリスクに注意
もし期日に正当な理由なく出頭しなかった場合、原告であれば訴えを取り下げたとみなされる(取下げ擬制)おそれがあり、被告であれば相手方の主張をすべて認めたとみなされる(擬制自白)危険性があります。仕事の都合がつかないからといって放置することは非常に危険です。
期日変更を申し出るための具体的な手順
仕事などのやむを得ない事情で期日に行けない場合、まずは裁判所に連絡し、期日変更申請書を提出する必要があります。
1. 担当書記官へ速やかに連絡する
期日呼出状に記載されている担当部(書記官室)へ電話をかけ、仕事の都合で指定された期日に出席できない旨を伝えます。この際、なぜその日程に出席できないのか、具体的な理由を誠実に説明してください。
2. 「期日変更申請書」を提出する
口頭での連絡だけではなく、書面による申請が求められます。裁判所のウェブサイト等からダウンロード、あるいは書記官の指示に従って「期日変更申請書」を作成し、提出します。
期日変更申請書には、主に以下の事項を記載します。
- 事件番号および事件名
- 申請人の氏名・連絡先
- 変更を求める理由(仕事の都合、出張、外せない業務など)
- 直近で都合の悪い日や、逆に空いている日(調整用)
3. 立証資料を添付する
単に「仕事がある」と主張するだけでは、裁判所に認めてもらえない場合があります。そのため、以下のような資料を期日変更申請書に添付することが有効です。
- 出張命令書や辞令のコピー
- 外せない業務のスケジュール表や上司の証明書
- すでに決まっていた重要な取引先とのアポイント資料
期日変更が難しい場合の代替手段:弁護士代理出頭
仕事が忙しすぎる、あるいは裁判所への出頭自体に心理的な負担があるという場合には、弁護士に代理人を依頼して出席してもらう方法があります。
弁護士に依頼するメリット
少額訴訟においても、弁護士を代理人として選任すれば、本人が裁判所に出頭する必要がなくなります。弁護士があなたの代わりに期日に出頭し、法的な主張や証拠の提出、相手方との交渉を行ってくれます。
特に、退去費用や原状回復に関するトラブルでは、国交省のガイドラインや過去の裁判例に基づいた専門的な反論が必要となります。仕事で忙しい中、ご自身で法的な準備や裁判所への出頭を行うのが難しい場合は、弁護士への依頼を検討すると非常にスムーズです。
まとめ:放置せず、早めの相談・対応を
少額訴訟の期日に仕事で出席できない場合でも、適切な手続きを行えば対応策はあります。
- やむを得ない事情がある場合は、速やかに裁判所へ連絡し期日変更申請書を提出する
- 単なる多忙ではなく、出張や外せない業務であることを示す立証資料を添える
- 自分での対応が難しい場合は、弁護士への代理出頭や示談交渉の依頼を検討する
退去費用の高額請求や敷金返還トラブルで少額訴訟を起こされた、あるいは起こしたものの手続きに不安がある方は、泣き寝入りして放置する前に、まずは専門家である弁護士にご相談ください。
原状回復・退去費用の高額請求でお悩みの方へ
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