Q:原状回復の示談が成立した場合、お金はいつ振り込まれますか?

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」、民法(通常損耗・経年劣化の減価償却ルール)、および多数の退去費用減額・敷金返還交渉の裁判実務に基づきわかりやすく解説しています。

賃貸物件の退去時、敷金の返還や原状回復費用をめぐるトラブルで話し合いが長引くことは少なくありません。ようやく相手方と合意に至り、示談書を取り交わしたものの、「いつになったらお金が自分の口座に振り込まれるのだろうか」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、原状回復の示談が成立してからお金が振り込まれるまでの一般的な時期や、万が一振り込まれない場合の対処法について詳しく解説します。

Q:原状回復の示談が成立した場合、お金はいつ振り込まれますか?

Q 原状回復の示談が成立した後、返還されるお金はいつ口座に振り込まれますか?支払期日の目安や遅れた場合の対処法を教えてください。
A 【振込の時期と目安】示談書(合意書)の締結後、示談書に記載された指定期日(通常は約1〜2週間以内、経理処理の都合により月末締め翌月末払いなどの場合は最大1ヶ月程度)に指定口座へ振り込まれるのが一般的です。いつ振り込まれるかは必ず示談書の支払期日条項が基準となります。
【入金されない場合の対処法】期日を過ぎても入金がない場合は、速やかに管理会社や大家へ連絡し、振込状況を確認する必要があります。なお、示談書に支払期日の記載がないまま署名・捺印してしまうと、入金が不当に引き延ばされるリスクがあるため、必ず書面締結前に「〇月〇日までに返金する」と明記させることがトラブル防止の極めて重要なポイントとなります。

原状回復の示談が成立した際のお金の動きや、トラブルを防ぐためのポイントを順に見ていきましょう。

示談成立から振込までの一般的なスケジュール

大家や管理会社との間で敷金の返還額や支払い額が合意に達すると、通常は「示談書(または合意書・清算確認書)」という書面を作成します。

お金が振り込まれるタイミングは、この書面の取り交わし方や内容によって決まります。

  • 書面への署名・捺印が完了し、貸主側に書類が返送された日から起算して1週間〜2週間程度で指定口座に振り込まれるケースが最も多いです。
  • 会社の経理処理の都合上、「月末締め・翌月末払い」など、一定の支払日を定めている場合は、数週間から1ヶ月程度待つこともあります。

このように、いつ振り込まれるかは示談書(合意書)の中に必ず記載されている「支払期日」が基準となります。

示談書に「支払期日」が書かれていない場合の危険性

ここで注意しなければならないのが、示談書や合意書に具体的な支払期日が明記されていないケースです。

「速やかに返金する」「後日返金する」といった曖昧な表現のままで示談書にサインしてしまうと、以下のようなトラブルに発展するおそれがあります。

  • いつまで経ってもお金が振り込まれず、連絡がつきにくくなる
  • 貸主側が支払いを後回しにしてしまい、催促の労力がかかる

示談書を作成・署名する際は、必ず「令和〇年〇月〇日までに、指定の銀行口座に振り込むこと」という具体的な期日を盛り込むようにしましょう。

期日を過ぎてもお金が振り込まれないときの対処法

示談書に定められた期日を過ぎているにもかかわらず、お金が振り込まれていない場合は、以下の手順で冷静に対処してください。

1. 管理会社や大家へ連絡する

まずは電話やメールで、入金が確認できていない旨を伝えます。経理上の事務ミスや手続きの遅れである場合も多いため、まずは事実確認を行いましょう。

2. 示談書を再確認する

手元にある示談書の控えを引っ張り出し、支払期日や振込先口座の記載に誤りがないかを確認します。こちらの口座番号の伝え間違いが原因で、組戻し(エラー)になっている可能性もゼロではありません。

3. 法的な督促や弁護士への相談を検討する

再三の催促にもかかわらず相手が支払いに応じない場合、示談書(法的効力を持つ合意書)に基づいて法的手段をとることができます。示談書があるということは、すでに債権の存在が確定しているため、弁護士を通じて内容証明郵便を送付したり、場合によっては強制執行の手続きを進めたりすることが可能です。

個人間でのやり取りで相手が不誠実な対応に終始する場合は、早めに専門家である弁護士に相談することをおすすめします。

原状回復・退去費用の高額請求でお悩みの方へ

国交省ガイドラインに基づき、弁護士が適正金額への減額交渉・返還請求をサポートします。諦めて支払う前に、まずはお気軽にご相談ください。

← 前の記事 Q:賃貸の床に「家具の保護シール」が溶けて付着してしまいました。
次の記事 → Q:賃貸の「浴室の換気扇故障」でカビが生えた場合、誰の負担?
📂 コラム一覧へ戻る
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

この記事に関するご相談はこちら

専門の弁護士があなたのお悩みを
解決へ導きます。
まずはお気軽にLINEよりご相談ください。

【日本全国対応・ご来所不要】
LINE・お電話で手続完結

初回相談30分無料
(※事案により異なる場合があります)
ご相談だけで終了しても費用は一切かかりません

LINEで無料相談(24時間受付)
TOP
LINE相談
無料相談