会社員が事故で「出張手当・残業代」が出なくなった補償のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 過去3ヶ月の平均残業実績の算入。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故に遭った会社員の方にとって、怪我の治療による身体的な苦痛はもちろん、収入の減少は大きな不安要素です。特に、事故前は支給されていた「出張手当」や「残業代」が、休業によって出なくなってしまった場合、どのように補償を受ければよいのか悩まれる方は少なくありません。
交通事故の損害賠償実務においては、事故がなければ得られるはずだった収入の減少分を休業損害として請求することができます。手当や残業代についても、法的な要件を満たしていればしっかりと補償の対象となります。
会社員が出張手当・残業代の補償を受けるための基本
交通事故による休業損害の計算では、基本給だけでなく、毎月変動する諸手当や残業代も含めた「実際の収入ベース」で算出するのが原則です。
残業代は「過去3ヶ月の平均」が基準となる
残業代は毎月の勤務状況によって金額が変動するため、事故前の実績をどのように証明するかが重要になります。
実務上、保険会社との示談交渉や裁判では、事故前3ヶ月間の給与明細やタイムカードをもとに、1ヶ月あたりの平均残業時間を算出して休業損害を計算するのが一般的です。「事故に遭わなければこれだけの残業をして稼いでいたはずだ」という蓋然性を客観的な数値で証明することが求められます。
出張手当の補償対象としての性質
出張手当についても、実費弁済(交通費や宿泊費の立て替え)の性質を持つ部分を除き、宿泊を伴う出張などで実質的な「給与の追加」や「労務対価」としての性質が認められる場合は、休業損害の対象に含まれます。
過去に継続的・定期的に出張手当が支給されていた実績があれば、その平均額を休業損害に上乗せして請求することが可能です。
事故で手当が出なくなったときに被害者が取るべき対策
手当や残業代を含めた適正な休業損害を受け取るためには、被害者自身がしっかりと証拠を揃え、会社や保険会社に対応を求める必要があります。
勤務先への協力依頼と必要書類の準備
まずは勤務先の担当部署(人事部や経理部)に連絡し、交通事故によって休業したこと、および出張手当や残業代が減少した旨を伝えましょう。
休業損害の請求には主に以下の書類が必要となります。
- 休業損害証明書(勤務先に作成してもらう書類)
- 源泉徴収票(前年分の所得証明)
- 給与明細書(事故前3ヶ月分以上)
- タイムカードやシフト表(残業実績の証明)
勤務先が作成する休業損害証明書の備考欄や別紙に、残業代や出張手当が支給されなくなった旨を詳細に記載してもらうことが、満額の補償を引き出すポイントです。
保険会社との交渉における注意点
加害者の任意保険会社は、支払う損害賠償額を抑えようとして「基本給のみ」を基準に休業損害を計算して提示してくるケースが多々あります。
「残業代や出張手当を含めた実績ベースで計算してほしい」と主張するためには、前述した過去の実績を示す客観的資料が不可欠です。保険会社の最初の提示をそのまま鵜呑みにせず、過去の支給実績をしっかりと主張しましょう。
残業代や手当の交渉に悩んだら弁護士へ相談を
会社員が交通事故で被った経済的損害は、適切な資料を揃えて主張すれば正当に認められる権利があります。しかし、保険会社とのやり取りをご自身だけで行うのは、精神的にも大きな負担となります。
「過去の残業実績をどうやって証明すればいいか分からない」「保険会社が残業代を認めてくれない」といったお悩みをお持ちの場合は、交通事故の損害賠償に精通した弁護士への相談を検討してみてください。専門家のサポートを受けることで、適正な休業損害の獲得へと大きく近づくことができます。
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