交通事故の適切な通院頻度と期間の目安|慰謝料が減額されるNG行動

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、弁護士による交通事故示談交渉・後遺障害等級認定の実務経験に基づき、最新の法令および裁判所基準(弁護士基準)に沿ってわかりやすく解説しています。

交通事故でケガをした場合、被害者には治療費だけでなく「入通院慰謝料(傷害慰謝料)」が支払われます。この慰謝料は、被害者の精神的苦痛に対して支払われるものですが、実務上は「どのくらいの期間、どのくらいの頻度で通院したか」をベースに計算されます。

そのため、自己判断で通院を休んでしまったり、間違った通院方法を続けてしまうと、最終的に受け取れる賠償金が大きく減額されてしまう危険性があります。

本記事では、適正な慰謝料を受け取るために知っておくべき「通院のルールとNG行動」について解説します。

Q 交通事故の通院頻度や期間が少ないと、慰謝料は減額されてしまいますか?
A 【通院頻度と期間のルール】適正な入通院慰謝料を受け取るための通院頻度の目安は週2〜3回(月10日程度)、期間はむちうちの場合で概ね3ヶ月〜半年程度が一般的です。自己判断で通院を怠ると、保険会社から治療の必要性なしとみなされ、実通院日数ベースで慰謝料を大幅に減額される危険性があります。
【損をしないための対策と弁護士活用】保険会社からの勝手な治療費打ち切りには応じず、医師と相談のうえ症状固定まで治療を継続することが不可欠です。また、弁護士に依頼することで、自賠責基準や任意保険基準よりも高額な弁護士基準(裁判基準)で慰謝料を請求できるため、賠償金の総額を最大化させることができます。

適正な慰謝料をもらうための「通院の基本ルール」

1. 通院頻度の目安は「週2〜3回(月10日程度)」

むちうち(頸椎捻挫)や打撲などの場合、痛みが続く限りは週に2回から3回程度のペースで通院を継続するのが理想的です。 「痛みが引いてきたから」「仕事が忙しいから」と自己判断で月に2〜3回しか通院しない期間が続くと、保険会社から「治療の必要性がない(すでに治癒している)」と判断され、慰謝料が実通院日数ベースで大幅に減額されてしまいます。

2. 通院期間は「症状固定」まで継続する

通院期間の目安としては、むちうち症の場合で概ね3ヶ月〜半年程度が一般的です。 保険会社から「そろそろ3ヶ月なので治療費を打ち切ります」と言われても、まだ痛みが残っているのであれば、主治医と相談して治療を継続してください(※これを症状固定と呼びます)。保険会社が言う「目安」はあくまで彼らの都合であり、治療を終了するタイミングを決めるのは保険会社ではなく「医師」です。

絶対にやってはいけない!3つのNG行動

NG行動①:事故後、すぐに病院(整形外科)に行かない

事故直後は興奮状態にあり、痛みを感じにくいことがあります。しかし「大したことない」と自己判断して病院に行かず、数日経ってから痛みが出て受診した場合、「そのケガが本当に交通事故によるものなのか(因果関係)」を保険会社から疑われ、治療費の支払いを拒否されるリスクが高まります。 事故に遭ったら、自覚症状がなくても必ずその日のうち(遅くとも数日以内)に整形外科を受診してください。

NG行動②:整形外科に行かず「整骨院(接骨院)」だけに通う

整骨院の柔道整復師による施術は、法的には「医療行為」ではなく、医師による治療とは区別されます。 整形外科(医師)の指示や許可なく整骨院だけで施術を受けていると、保険会社から治療費の支払いを拒否されるケースが多発しています。また、万が一痛みが残って「後遺障害」の申請をする際、後遺障害診断書を書けるのは医師だけです。 整骨院を利用する場合でも、必ず月に1〜2回は整形外科に通院して医師の診察を受けることが鉄則です。

NG行動③:痛い部位を医師にすべて伝えない

事故直後の初診時に、「首が一番痛いから」と首のことだけを伝え、腰や腕の痛みを伝えないまま数週間が経過してしまうことがあります。 後から「実は腰も痛くて…」と伝えても、保険会社は「事故とは関係ない日常生活でのケガだ」として交通事故の治療部位として認めてくれません。初診時には、少しでも違和感や痛みがある部位を「すべて漏らさず」医師に伝えてカルテに残してもらうことが非常に重要です。

保険会社への対応に迷ったら、弁護士へご相談を

通院を続けていると、相手の保険会社から「そろそろ治療は終了にしませんか?」「今月で治療費の対応を打ち切ります」といったプレッシャーをかけられることがあります。

まだ治療が必要な状態で打ち切られてしまうと、その後の通院が自費になるだけでなく、最終的な慰謝料額も少なくなってしまいます。 「自分の通院頻度は適切か?」「保険会社から打ち切りを打診されたがどうすればいいか?」とお悩みの方は、一人で抱え込まずに夕陽ヶ丘法律事務所までご相談ください。弁護士があなたに代わって保険会社と交渉し、安心して治療に専念できる環境をお守りします。

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FAQよくある質問

Q. 仕事が忙しく、週に1回しか通院できません。慰謝料は減りますか?

A. はい、減額されるリスクが高まります。月に数回しか通院していない場合、保険会社から「ケガはすでに治っている」とみなされ、治療費の支払いを打ち切られたり、慰謝料が大幅に減額される可能性があります。最低でも週に2〜3回(月に10日程度)の通院をお勧めします。

Q. 整形外科には行かず、整骨院(接骨院)だけで治療しても良いですか?

A. 整骨院のみの通院は絶対におやめください。整骨院での施術は「医療行為」と認められないことがあり、慰謝料の対象外とされたり、後遺障害診断書が書いてもらえない等の深刻なトラブルに発展します。必ず整形外科(医師)の診察を定期的に受けてください。

弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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