交通事故による歯の欠損:インプラント費用と後遺障害等級(10級〜14級)のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 喪失歯本数
- 自賠責・裁判でのインプラント代。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故によって歯を失うという被害は、審美的な問題だけでなく、咀嚼機能の低下や発音障害など、生活の質(QOL)に直結する深刻な問題です。特に、失った歯の治療として一般的に選ばれるインプラント治療は高額であり、費用の負担や後遺障害等級の認定について悩まれる被害者の方は少なくありません。
交通事故の損害賠償において、適切な補償を受けるためには、歯の欠損における「インプラント費用」の考え方と「後遺障害等級」の仕組みを正しく理解することが不可欠です。本記事では、交通事故専門弁護士の視点から、歯の欠損に関する賠償金請求の重要ポイントを分かりやすく解説します。
交通事故で歯を欠損した時の後遺障害等級(10級〜14級)
交通事故によって歯が折れたり抜けたりした場合、症状固定後に「後遺障害」として申請することができます。歯の欠損に関する後遺障害等級は、失った歯の本数や場所(前歯か奥歯か)によって、10級から14級のいずれかに認定されます。
歯の欠損における等級の基準
自賠責保険における歯の欠損の等級認定基準は、以下のようになっています。
- 10級1級:14本以上の歯に対し、歯科 prosthetic(補綴)を加えたもの
- 11級4号:10本以上の歯に対し、歯科補綴を加えたもの
- 12級作号:5本以上の歯に対し、歯科補綴を加えたもの
- 13級号:3本以上の歯に対し、歯科補綴を加えたもの
- 14級2号:1本以上の歯に対し、歯科補綴を加えたもの
ここでいう「歯科補綴」とは、ブリッジ、義歯(入れ歯)、そしてインプラント治療なども含まれます。つまり、事故の衝撃で歯を失い、何らかの人工歯を入れた場合は、本数に応じて上記の等級に該当する可能性があります。
等級認定で注意すべきポイント
歯の本数を数える際、すでに事故前虫歯などで失っていた歯や、事故とは関係なく欠損していた歯は対象外となります。あくまで「事故によって新たに失った歯(または事故の衝撃で抜歯せざるを得なくなった歯)」の本数が基準となります。
また、見た目の問題(審美障害)だけでなく、しっかり噛めるかという「咀嚼機能障害」が伴う場合は、より上位の等級が認定されるケースもあります。
インプラント費用は加害者側に請求できるのか?
歯の欠損治療として選ばれることの多いインプラントですが、ブリッジや入れ歯と比較して非常に高額です。「保険適用の治療費しか認められないのではないか」と不安に思う被害者の方もいらっしゃいますが、結論から言うと、インプラント費用が損害賠償の対象として認められるケースは十分にあります。
インプラント費用が認められる条件
裁判実務において、インプラント費用が必要かつ相当な損害と認められるためには、以下の要素が考慮されます。
- 被害者の年齢や職業(若い方や、人と接する職業などで審美性が特に重視される場合)
- 歯の状態や残存歯の状況(ブリッジにするために健康な周囲の歯を削りたくない場合など)
- 歯科医師による医学的な必要性の診断
一般的に、ブリッジと比較してインプラントの方が高額であるため、保険会社側から「高すぎる」「保険適用の範囲内で十分である」と主張され、満額の支払いを拒否されるトラブルが多発します。
将来の交換費用やメンテナンス費用
インプラントは一度入れたら一生ものというわけではなく、人工歯部分の経年劣化や、顎の骨との結合状態によっては、将来的に再手術や部品の交換(メンテナンス)が必要になります。
裁判では、こうした将来の交換費用についても、一定の条件のもとで請求が認められることがあります。ただし、将来の費用を請求・立証するためには、歯科医師の意見書や詳細な治療計画書が必要不可欠となります。
保険会社との示談交渉・適正な賠償金受領のために
交通事故による歯の欠損は、見た目のショックや身体的な苦痛が大きいだけでなく、治療方法の選択や費用の問題で加害者側の任意保険会社と激しい対立になりやすい分野です。
保険会社から提示される示談案には、インプラント費用が一部しか計上されていなかったり、後遺障害等級が本来より低く見積もられていたりするケースが少なくありません。適正な後遺障害等級を獲得し、インプラント費用を含む正当な損害賠償金を回収するためには、交通事故と損害賠償実務に精通した弁護士への相談・依頼を強くおすすめします。
専門家のサポートを受けることで、医学的な根拠に基づいた主張が可能となり、被害者の方の負担を大きく軽減させることができます。歯の欠損でお悩みの方は、一人で抱え込まず、早めに専門弁護士へご相談ください。
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