交通事故による耳(難聴、耳鳴り、めまい)の後遺障害等級認定のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- オージオグラム
- ピッチマッチ検査
- 平衡機能。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故の衝撃によって、耳の聞こえが悪くなったり、耐え難い耳鳴りが続いたり、激しいめまいに悩まされたりすることがあります。これらは目に見えない症状であるため、後遺障害等級の認定を受けるためには、医学的な根拠を示す正確な検査が不可欠です。
適切な等級認定を獲得し、正当な損害賠償を受け取るために被害者が知るべきポイントを弁護士が解説します。
交通事故で起こる耳の症状と後遺障害の仕組み
交通事故の強い衝撃や頭部外傷によって、内耳や聴覚神経が損傷を受けることがあります。これらは完治せず症状が残った場合、後遺障害として申請することができます。
しかし、耳鳴りやめまい、そして難聴の多くは他覚的な所見(レントゲンやMRIで直接写らないもの)に該当することが多く、適切な検査データがなければ「症状が存在する」と証明することが困難です。
難聴(聴力障害)の等級認定とオージオグラム
耳の聞こえが悪くなる難聴は、自覚症状があるだけでは等級に該当しません。客観的に聴力低下を証明するために用いられるのが、オージオグラム(聴力検査表)です。
オージオグラムには、気導聴力検査と骨導聴力検査があり、それぞれの周波数(Hz)における聴力損失の程度(dB)を測定します。
- 聴力検査は原則として「オージオメーター」を使用し、適切な防音室で行う必要があります。
- 聴力低下の程度に応じて、第4級から第14級までの後遺障害等級が定められています。
- 片耳のみの難聴か、両耳の難聴かによっても該当する等級が大きく異なります。
耳鳴りの等級認定とピッチマッチ検査
事故後に「キーン」という耳鳴りが消えないという被害者の方は少なくありません。耳鳴りは本人にしか聞こえない主観的な症状であるため、等級認定のハードルが特に高い分野です。
耳鳴りの存在と音量・音質を客観化するために行われるのが、ピッチマッチ検査やマスキング検査です。
- ピッチマッチ検査では、耳鳴りの高さ(周波数)と大きさ(音量)を測定します。
- 鳴り続けている音が日常生活に支障を来すほど大きいものであることが、医学的に証明されなければなりません。
- 耳鳴りが認められる場合、多くは12級または14級の認定を目指すことになります。
めまい(平衡機能障害)の等級認定と平衡機能検査
頭部を強打した際などに、ぐるぐる回るようなめまいや、ふらつき感が残ることがあります。これらは内耳にある平衡器官や脳の障害によって引き起こされます。
平衡機能の異常を証明するためには、さまざまな平衡機能検査を実施します。
- 重力や加速度に対する反応を調べる眼振検査や、身体のバランスをみる重心動揺検査などが行われます。
- めまいによって「労働能力にどのような影響を及ぼしているか」が詳細に評価されます。
- 著しい平衡機能障害が残る場合は第9級、通常のめまいやふらつきが残る場合は第12級や第14級が検討されます。
耳の後遺障害認定を成功させるための重要な注意点
耳の後遺障害を確実に認定してもらうためには、いくつかの重要なポイントがあります。保険会社から提示される示談案に安易にサインする前に、次の点を確認してください。
事故直後からの受診とカルテの重要性
耳鳴りやめまい、難聴の症状は、事故後できるだけ早い段階で医師に訴え、カルテに記載してもらう必要があります。
- 事故から時間が経ってから「耳鳴りがする」と訴えても、事故との因果関係を否定されやすくなります。
- 症状が一貫して継続していることが、医師の診断書や診療報酬明細書から読み取れる必要があります。
専門医による適切な検査の実施
一般的な耳鼻咽喉科であっても、交通事故の後遺障害等級認定に必要な特殊な検査(精密聴力検査や詳細な平衡機能検査など)に対応していない場合があります。
- 必要に応じて、交通事故の損害賠償に詳しい弁護士や、労災・自賠責の基準に精通した専門医のいる医療機関を選ぶことが賢明です。
- 不十分な検査データのまま申請すると、非該当(等級なし)という結果になってしまうリスクが高まります。
交通事故による耳の症状にお悩みの場合や、適正な等級認定について疑問がある場合は、一人で悩まずに交通事故を多く扱う弁護士へご相談ください。被害者の正当な権利を守るための的確なアドバイスを受けることができます。
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