顎関節症(あごが開かない・音が鳴る)の交通事故認定のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 開口幅(指2本以下等)
- MRI画像。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
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交通事故に遭った後、「あごが痛む」「口が開かない」「カクカクと音が鳴る」といった症状に悩まされていませんか。それは交通事故による顎関節症かもしれません。
交通事故における顎関節症は、むち打ちと同様に目に見えにくい障害であるため、後遺障害の等級認定においてしばしば困難を伴います。しかし、適切な検査を行い、医学的な証拠を揃えることで、適正な等級を獲得することは十分に可能です。この記事では、交通事故による顎関節症の後遺障害認定のポイントについて詳しく解説します。
交通事故で顎関節症になる原因と症状
交通事故の衝撃は非常に大きく、追突された際の強い揺れや、エアバッグの展開、あるいは顔面をダッシュボード等に強打することで、あごの関節に大きな負担がかかります。その結果、関節円板(クッションの役割をする組織)がズレたり、周囲の筋肉や靭帯が損傷したりして顎関節症が引き起こされます。
主な症状
- 口をあけると痛む(開口痛)
- あごを動かすと音がする(クリック音、クレピタス音)
- 口がまっすぐ開かない、または大きく開かない(開口障害)
- 噛み合わせに違和感がある
これらの症状が事故後から継続している場合、放置せずに早期に医療機関を受診することが極めて重要です。
後遺障害認定における2つの重要ポイント
顎関節症で後遺障害(主に12級13号または14級9号)の認定を受けるためには、損害保険料率算出機構(自賠責損害調査事務所)に対して、事故と症状の因果関係および症状の永続性を証明しなければなりません。特に重要となるのが以下の2点です。
開口制限の程度(開口幅)
あごがどれくらい開くかは、後遺障害の等級認定において最も重視される客観的数値の一つです。
- 医師が測定した開口幅が、通常の成人よりも著しく狭い場合(目安として指2本分以下など)に障害として評価されやすくなります。
- 測定は自己判断で行うのではなく、必ず歯科口腔外科や形成外科などの専門医に正確に計測してもらい、診断書に記載してもらう必要があります。
MRI画像による他覚的所見
レントゲン写真だけでは、あごの骨の形はわかっても、軟部組織である関節円板のズレや損傷は確認できません。
- MRI画像により、関節円板の復位を伴う顎関節症や、復位を伴わない(開口できない)重度の障害が確認できるかどうかが極めて重要です。
- 画像所見として異常が認められる場合は、12級13号(「局部に頑固な神経症状を残すもの」)の該当性が視野に入ります。画像所見が乏しく、主訴(痛み等)のみの場合は14級9号(「局部に神経症状を残すもの」)にとどまるか、非該当になるリスクが高まります。
認定率を上げるための注意点と対策
顎関節症の被害者が適正な補償を受けるためには、日頃の通院や証拠作りにおいていくつかの注意点があります。
- 事故後、できる限り早い段階で「歯科口腔外科」を受診し、事故との因果関係をカルテや診断書に明記してもらいましょう。
- 痛みを我慢せず、定期的に通院を継続することで「症状が一貫して存在していること(症状の一貫性・継続性)」を証明します。
- 相手方保険会社から「もともとの噛み合わせの問題」や「加齢によるもの」と主張されるケースが多々あります。これに対抗するためにも、事故直後からの症状の推移を詳細に記録しておくことが大切です。
顎関節症の損害賠償請求や後遺障害認定は、医学的知識と法的知識の両方が求められる複雑な分野です。もし認定結果に納得がいかない場合や、保険会社との交渉に不安を感じる場合は、交通事故に強い弁護士や専門家に早めに相談することをおすすめします。
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