中手骨・指骨骨折後の指の屈曲・伸長障害のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 指関節の角度計測(他動・自動)。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
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交通事故によって手の甲の骨である中手骨や、指の骨である指骨を骨折すると、治癒した後も指が曲がりにくくなったり、逆に伸びなくなったりする屈曲・伸長障害が残ることが少なくありません。
手の機能は日常生活や仕事において非常に重要であり、指の可動域制限は後遺障害等級認定や損害賠償請求において極めて重要な争点となります。
この記事では、指の角度計測の方法や後遺障害認定に向けたポイントについて、交通事故専門弁護士の視点から詳しく解説します。
指関節の屈曲・伸長障害とは?角度計測の重要性
交通事故で中手骨や指骨を骨折した場合、骨癒合が得られたとしても、長期の固定による腱の癒着や関節包の拘縮などにより、指を十分に曲げたり伸ばしたりできなくなることがあります。これが機能障害(運動障害)です。
後遺障害等級の審査では、この障害の程度を正確に判定するために関節可動域の角度計測が行われます。計測結果がそのまま等級を左右するため、どのように測定されるかを知っておくことが被害者の権利を守る第一歩となります。
自動値と他動値の違いとは
指の可動域計測では、自動値(じどうち)と他動値(たどうち)という2つの指標が用いられます。この違いを理解することは非常に重要です。
- 自動値:患者本人の筋肉の力だけで指を動かしたときの可動域
- 他動値:医師や検査技師が外力を加えて指を動かしたときの可動域
原則として、後遺障害の認定においては他動値が重視される傾向にあります。なぜなら、自動値は本人の痛みや恐怖感によって制限されやすいのに対し、他動値は関節や腱自体の器質的な障害をより客観的に反映するためです。
ただし、神経損傷が原因である場合などでは自動値と他動値の双方を確認し、総合的に判断されることもあります。
正確な計測を受けるための注意点
角度計測は、ゴニオメーター(角度計)を用いて日本整形外科学会および日本リハビリテーション医学会が定める測定法に準拠して行われます。
- 痛みを我慢して無理に動かさず、正確な痛みの状態を医師に伝える
- 測定時に力みすぎず、リラックスした状態で検査を受ける
- 日常生活でどのような不便が生じているかを具体的に医師に伝える
主治医が可動域の測定を怠っていたり、正確にカルテに記載していなかったりすると、後遺障害の申請時に不利になるおそれがあります。定期的に診察を受け、可動域の数値がカルテに正確に残されているか確認することが大切です。
屈曲・伸長障害で後遺障害等級を獲得するためのポイント
指の屈曲・伸長障害が残った場合、自賠責保険における後遺障害等級の認定を目指すことになります。手指の障害は、手のどの指か、どの関節かによって等級が細かく定められています。
例えば、手指の用を廃したもの、または著しい障害を残すものと認められれば、12級や14級などの等級に該当する可能性があります。
画像所見と可動域制限の一致が不可欠
後遺障害の審査では、レントゲンやCT画像によって骨折の癒合状態や変形が確認できることが大前提となります。
- 骨折部の変形治癒が可動域制限を引き起こしている医学的因果関係の証明
- 軟部組織(腱や靭帯)の損傷が画像や所見で裏付けられていること
「骨はきれいに治ったのに指が動かない」という場合、単にサボっていると誤認されないよう、主治医に詳しく検査してもらい、診断書にリハビリの経過や可動域制限の理由を詳細に記載してもらう必要があります。
等級認定に向けた弁護士サポートの活用
後遺障害の申請手続きには、被害者請求という方法と、加害者側の任意保険会社を通す事前認定という方法があります。
屈曲・伸長障害のような機能障害の場合、医師の診断書の書き方一つで結果が大きく変わることがあります。私たち弁護士は、適正な等級を獲得するために、医学的資料の精査や診断書記載のアドバイスを行うことができます。
指の曲がりづらさや伸びづらさにお悩みの方は、一人で抱え込まず、交通事故の実績が豊富な弁護士へ早めにご相談ください。
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