事故による「人工肛門(ストーマ)」造設のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 5級認定
- 器具・消耗品代賠償。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故によって腹部に重傷を負い、人工肛門(ストーマ)を造設せざるを得なくなるケースがあります。排泄機能の喪失や外見上の変化など、被害者の身体的・精神的な苦痛は計り知れません。さらに、今後の生活では器具の交換や衛生管理など、生涯にわたるケアが必要となります。
適切な賠償金を受け取り、今後の生活基盤を整えるためには、後遺障害等級の正しい認定と、将来発生する費用に対する法的知識が不可欠です。本記事では、人工肛門造設における後遺障害等級(5級)の認定基準と、器具・消耗品代の賠償請求について詳しく解説します。
人工肛門(ストーマ)造設と後遺障害等級の認定
交通事故で消化器官が損傷し、人工肛門を造設することになった場合、自賠責保険では後遺障害等級の認定対象となります。
5級3号に該当する基準
人工肛門を造設した場合は、原則として後遺障害等級の第5級3号に該当します。
等級の正式な基準は「一上肢をひじ関節以上で失ったもの」や「2いんとうを失ったもの」などと同等の障害とされており、非常に重い等級として扱われます。排便機能の喪失という身体的機能の重大な低下が、厳格に評価されるためです。
労働能力喪失率と慰謝料の目安
第5級が認定された場合、労働能力喪失率は61%とされています。
労働能力喪失率が高いため、将来得られるはずだった収入が大きく減るものとして、逸失利益が高額になります。また、精神的な苦痛に対する後遺障害慰謝料についても、裁判基準(弁護士基準)では1,400万円程度が目安となります。
器具・消耗品代の将来費用の請求
人工肛門の造設後は、日常生活を維持するためにパウチや皮膚保護剤といった専用の器具・消耗品を継続して使用しなければなりません。これらは事故との相当因果関係が認められれば、将来の損害として加害者に請求することができます。
請求できる費用の具体例
賠償の対象となるのは、主に以下のような費用です。
- 人工肛門用パウチや皮膚保護剤などの専用器具代
- 排泄管理に必要なスキンケア用品や消臭剤などの消耗品
- 医療機関での定期的な処置費用や診察代
これらは生涯にわたって必要となるため、「定期金賠償」として分割で受け取る方法や、一定の計算式に基づいて「一括払い」で請求する方法がとられます。
平均余命までの費用計算
将来費用の総額を算出する際は、被害者の「平均余命」を基準に計算します。
ライプニッツ係数などを用いて中間利息を控除した上で算出しますが、毎月または毎年確実に発生するコストであるため、正確な積算が求められます。医師の意見書や、実際に購入しているレシート、領収書が重要な証拠資料となります。
賠償金請求を成功させるための重要ポイント
適正な賠償金を獲得するためには、証拠の保全と専門的なアプローチが欠かせません。最後に、被害者が押さえておくべき重要なポイントを解説します。
領収書や明細書の保管を徹底する
将来の器具代や消耗品代を請求するためには、事故後から実際にどれくらいの費用がかかっているかを証明しなければなりません。
- 購入したすべての領収書やレシートを保管する
- 使用している器具のカタログや価格表を残しておく
- 医療機関から発行された明細書をファイリングする
これらを日頃から細かく保管しておくことが、将来費用の算定において極めて強力な根拠となります。
弁護士への相談が不可欠な理由
人工肛門の造設を伴う重大事故では、損害額が数千万円単位に及ぶことが少なくありません。保険会社側が提示してくる示談案は、裁判基準よりも大幅に低い金額であることが多々あります。
適正な後遺障害等級の獲得や、将来の器具代の満額請求を実現するためには、交通事故損害賠償に精通した弁護士への早期の相談が最善の選択肢となります。自身の権利を正しく主張し、今後の生活の安心を勝ち取るために、ぜひ専門家のサポートをご検討ください。
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