相手が「車検切れ」の車で事故を起こした場合のペナルティのポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 加害者の行政処分
- 保険適用の可否。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故に遭った際、加害者の車両が車検切れであることが判明すると、被害者としては「しっかりとした補償が受けられるのか」「相手はどういった処分を受けるのか」と非常に大きな不安を感じることでしょう。車検切れの車両を運行することは違法行為であり、通常の手続きとは異なる点もいくつか存在します。
ここでは、交通事故専門弁護士の観点から、車検切れの車で事故を起こした加害者が受けるペナルティや、被害者が損害賠償金を回収するためのポイントについて詳しく解説します。
車検切れ車両の運転に対する加害者のペナルティ
車検切れの車両を公道で運転することは、道路運送車両法違反となる明確な犯罪行為です。そのため、人身事故や物損事故を引き起こさなかったとしても、単に運転していただけで厳しい行政処分や刑事罰が科されます。
事故を起こした場合は、事故自体の責任に加えて法令違反のペナルティが加重されることになります。
厳しい行政処分と免許の点数
車検切れの車を運転した場合、道路交通法違反および道路運送車両法違反として、非常に重い違反点数が科されます。
- 車検切れ(無車検運行)自体で違反点数6点が加算され、これだけで即座に前歴なしでも30日間の免許停止処分となります。
- さらに自賠責保険も同時に切れている(無保険運行)ケースが多々あり、その場合は違反点数6点が追加され、合計12点となって90日間の免許停止処分が下されます。
刑事罰(罰金や懲役)の可能性
行政処分だけでなく、刑事上の責任も免れません。道路運送車両法違反により、「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科されます。
また、自賠責保険未加入(無保険)の状態であれば、自動車損害賠償保障法違反として「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」という、さらに重い罰則が待っています。事故を起こした過失責任(過失運転致死傷罪など)と併せて、非常に重い罪に問われることになります。
被害者への保険金支払いはどうなるのか?
被害者にとって最も気がかりなのは、治療費や慰謝料などの損害賠償金がしっかりと支払われるかどうかという点です。結論から言うと、加入状況によって補償の行方が異なります。
加害者が無責任な状態であっても、被害者が泣き寝入りする必要はありません。どのような仕組みで補償がなされるのかを確認しておきましょう。
自賠責保険は原則として適用される
車検が切れている車両であっても、事故発生の時点で自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)の有効期間内であれば、被害者への最低限の補償(対人賠償)は受けることができます。
万が一、自賠責保険すらも切れていたという悪質なケースであっても、国が被害者を救済するための「政府保障事業」という制度が存在します。この制度を利用することで、自賠責保険の基準に準じた損害賠償額を国(正確には損害保険会社を通じて)から受け取ることが可能です。
任意保険が適用されないリスクとは
問題となりやすいのが、加害者が加入している「任意保険」の適用可否です。
任意保険の契約約款には、多くの場合「車検に通っていない違法状態での運行は補償の対象外とする」といった免責条項が規定されているか、あるいは保険会社が支払いを拒否するケースがあります。
- 加害者の任意保険会社が、約款の免責規定を理由に支払いを渋る、あるいは拒否する場合があります。
- 任意保険が使えない場合、治療費や休業損害、慰謝料などの高額な賠償金を加害者本人から直接回収しなければならない事態に発展します。
車検切れ事故に巻き込まれた被害者が取るべき対策
加害者が車検切れの車を運転していた場合、通常の事故よりも交渉が難航する傾向があります。加害者が経済的に困窮しているケースや、連絡がつきにくくなるケースも少なくありません。
そのため、被害者自身が主体的に動く、あるいは専門家のサポートを受けることが不可欠となります。
警察への届出と事故状況の正確な記録
事故が発生したら、必ず警察を呼んで実況見分を行ってもらいましょう。相手が「警察を呼ばずに示談にしよう」と持ちかけてきても絶対に応じ合ってはなりません。
車検切れや自賠責未加入の事実も警察の調書に記録してもらうことが、のちの損害賠償請求において重要な証拠となります。
弁護士への早期相談が解決の近道
車検切れ車両による事故では、任意保険が使えない、あるいは加害者が不誠実な態度をとるなど、被害者個人で解決するには精神的・時間的な負担が大きすぎます。
交通事故に精通した弁護士に依頼することで、加害者の保険会社との交渉や、政府保障事業の申請手続き、さらには加害者本人への直接的な財産差し押さえを含めた法的手段の検討をスムーズに進めることができます。泣き寝入りを防ぐためにも、まずは専門家である弁護士へご相談ください。
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