交通事故慰謝料の「時効(物損3年・人身5年)」と更新手続きのポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 時効完成猶予(内容証明
- 提訴)。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故に遭われた被害者の方にとって、損害賠償金の請求権には時効が存在するという点は非常に重要です。適切な補償を受けるために最も恐ろしいのは、この時効が成立してしまい、加害者側に慰謝料を請求する権利を失ってしまうことです。
時効の期間や、それを止めるための「時効完成猶予(更新)」の手続きについて、交通事故専門弁護士の視点から分かりやすく解説します。
交通事故における慰謝料の時効期間とは
交通事故の被害者が加害者に対して損害賠償請求(慰謝料や修理費など)を行える権利は、永遠にあるわけではありません。民法や民法改正、自動車損害賠償保障法によって、それぞれ時効(消滅時効)が定められています。
期限を過ぎてしまうと、どれだけ正当な請求であっても法的に受け取れなくなってしまうため、ご自身の事故がどの時効に該当するのかを正確に把握することが大切です。
物損事故の時効は3年
車の修理費用や代車費用、積載物の破損といった物損事故に関する損害賠償請求権の時効は、原則として事故発生日の翌日から3年となっています。
被害者が損害および加害者を知った時(通常は事故当日に相手が判明します)から3年が経過すると、時効が完成します。治療費の交渉などに気を取られているうちに物損の時効が過ぎていたというケースもあるため注意が必要です。
人身事故の時効は原則5年
怪我をした、あるいは後遺障害が残った、死亡したといった人身事故に関する損害賠償請求権の時効は、法改正により原則として5年に延長されています(※2020年4月1日より前に発生した事故の場合は基本的に3年となるため注意が必要です)。
人身事故の場合、起算点は損害および加害者を知った時となりますが、治療が長期化する場合や、後遺障害等級認定の結果を待つ場合などでは、起算点の考え方が複雑になることがあります。また、後遺障害慰謝料については、症状固定日(これ以上治療しても改善しないと判断された日)の翌日から起算されるのが一般的です。
時効の進行を止める「時効完成猶予」と「更新」手続き
「時効の期限までまだ時間があるから大丈夫」と思っていても、示談交渉が難航しているうちに気づけば時効が間近に迫っているというトラブルは少なくありません。
時効の完成が迫っている場合や、相手と連絡が取れないような場合には、時効の進行を一時的に止める時効完成猶予や、時効をリセットする更新の手続きを行う必要があります。主な手段として以下の方法が挙げられます。
内容証明郵便による催告
加害者に対して、損害賠償金を支払うよう請求する意思表示を「内容証明郵便」で行う方法です。
- 内容証明郵便を送付すると、その時点から6ヶ月間に限り時効の完成が猶予されます。
- この猶予期間内に裁判を起こすなどの次のステップに進むことで、実質的に時効の成立を防ぐことができます。
- ただし、内容証明を送るだけでは一時的な猶予(完成猶予)にとどまり、時効そのものがリセットされるわけではない点に注意が必要です。
裁判上の請求(提訴)による更新
示談交渉での解決が難しい場合や、時効の期限が差し迫っている最も確実な手段が、裁判所を通じた法的措置です。
- 訴訟を提起(提訴)して裁判上の請求を行うと、その裁判が続いている間は時効の完成が猶予されます。
- さらに、裁判で勝訴した時や、和解が成立した時、あるいは調停が成立した時などは、それまでの時効期間がリセットされてゼロからカウントし直される更新の効果が生じます。
- 裁判手続きは専門的な知識と書類作成が必要となるため、時効の更新を図りたい場合は弁護士へ早期に相談することをおすすめします。
交通事故の時効は、被害者の泣き寝入りを防ぐための重要な法制度ですが、放置すると大切な権利が失われてしまいます。ご自身の事故の時効がいつまでなのか不安な方や、相手方との交渉が長引いて時効が心配な方は、時効が完成してしまう前に、交通法務に強い弁護士へご相談ください。
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