交通事故で「学生が就職後すぐに使える」逸失利益のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 大卒平均
- 初任給算定。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
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交通事故に遭った学生が将来受け取るはずだった給与が失われたとみなされる「逸失利益」は、社会人としての生活をスタートさせる直前の就職活動期において、非常に重要な補償となります。まだ働いていない学生であっても、内定の有無や卒業後の進路によって、将来の収入をどのように算定するかは法的・実務的に大きな意味を持ちます。本記事では、大卒平均や初任給をベースにした算定方法について詳しく解説します。
学生の逸失利益の基本と算定の仕組み
交通事故における逸失利益とは、被害者が事故に遭わなければ将来得られたはずの収入の補償です。まだ収入のない学生の場合、どのような基準で計算されるのか疑問に思う方も多いでしょう。
原則として、学生の逸失利益は厚生労働省が発表する賃金構造基本統計調査における「全年齢平均賃金」を用いて計算されます。しかし、大学卒業間近で就職が決まっている場合や、具体的な内定がある場合には、実際の初任給や就職後の見込み収入をベースに算定することが認められるケースがあります。
逸失利益の基本的な計算式
逸失利益の計算は、基本的な公式に基づいて算出されます。
- 基礎収入(1年あたりの収入)
- 就労可能年数に対応するライプニッツ係数(中間利息控除)
- 労働能力喪失率
学生の場合、この「基礎収入」をどのように設定するかによって賠償金の総額が大きく変動するため、保険会社との示談交渉において重要な争点となります。
大卒平均賃金と初任給が使われるケース
学生の基礎収入を決定する際、将来の学歴や職業がどの程度確定しているかが判断の分かれ目となります。
大卒平均賃金が適用される理由
大学や短大、専門学校に在学中の学生は、卒業後にどのような職業に就くかがまだ流動的であるため、裁判実務では全年齢の平均賃金(男女別)を基礎収入とするのが一般的です。これにより、将来的なキャリアの可能性を広く保護する形をとっています。
ただし、大学を卒業する見込みが確実である場合などは、単なる高卒の平均賃金ではなく、大卒平均賃金を基準として認められやすくなります。
初任給が算定のベースになるケース
すでに就職活動を終え、企業からの内定を得ている状態で交通事故に遭った学生の場合は扱いが異なります。
- 内定している企業から提示されている「初任給」をベースにする
- 内定先の業種・職種における大卒初任給の平均額を参考にする
内定が確実であったと証明できる場合は、抽象的な平均賃金よりも、その学生が実際に得るはずだった初任給や具体的な見込み給与を基礎収入として主張することが可能です。これにより、より実態に即した適正な賠償金を受け取れる可能性が高まります。
就職後すぐに使える逸失利益を確保するためのポイント
事故によって学生生活や就職活動、あるいは新社会人としてのスタートに支障が出た場合、証拠を揃えて適切に請求することが不可欠です。
必要な証拠と立証活動
内定をもらっていた事実や、特定の業界への就職が確実視されていた事情を立証するためには、客観的な資料が求められます。
- 内定通知書や労働条件通知書
- 大学の在学証明書や卒業見込証明書
- 就職活動の状況を示すメモやエントリーシートの控え
これらの書類を早めに準備し、損害賠償請求の交渉に備えることが重要です。保険会社から提示される初期の示談案は、実際の学生のポテンシャルや内定の事実を十分に反映していないケースも少なくありません。
弁護士に相談するメリット
学生の交通事故における示談交渉では、保険会社側が「まだ働いていないのだから」という理由で低い基準の基礎収入を主張してくることがよくあります。
法律の専門家である弁護士に依頼することで、過去の裁判例に基づいた適切な基礎収入の引き上げ交渉や、労働能力喪失期間の妥当性の主張を有利に進めることができます。就職後すぐに役立つ適正な補償を受け取るためにも、早い段階で専門家に相談することをおすすめします。
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