示談書に「口外禁止条項」を入れろと言われたらのポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 理由の確認
- 受諾判断。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
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交通事故の示談交渉を進める中で、加害者側や任意保険会社から「示談書に口外禁止条項(守秘義務)を入れてほしい」と要求されるケースは少なくありません。
被害者の方にとっては、「何か不利な条件を飲まされているのではないか」「SNSや周囲に話してはいけないのか」と不安になる要素だと思います。
この記事では、口外禁止条項を入れろと言われた場合の理由や、被害者が受諾すべきかどうかの判断基準について、交通事故専門弁護士の視点から分かりやすく解説します。
示談書の口外禁止条項とは?その理由と被害者の疑問
交通事故の示談書における口外禁止条項とは、「今回の事故に関する示談内容や示談金額、事故の経緯などを第三者に口外してはならない」という取り決めを指します。
加害者側がこの条項を求めてくるのには、以下のような明確な理由があります。
加害者側が口外禁止を求める理由
加害者側がこの条件を提示してくる背景には、主に以下のような意図が隠されています。
- プライバシーや名誉の保護:事故の当事者情報や示談金額が外部に漏れることで、加害者のプライバシーが侵害されたり、社会的信用が傷ついたりするのを防ぐため。
- 示談条件のひとり歩き防止:「これだけの高額な示談金をもらった」と外部に噂されることで、同じような事故が起きた際に同様の過大な要求をされるリスクや、別のトラブルを防ぐため。
- 早期かつ円満な解決の担保:お互いにこれ以上問題を大きくせず、綺麗に事件を終わらせたいという心理的な配慮から。
実務上、示談書にこのような秘密保持条項が盛り込まれることは珍しくありません。基本的には加害者側の保身やリスク管理の一環であることが多く、直ちに被害者を罠にはめようとする悪質な意図があるわけではありません。
口外禁止条項は受け入れても大丈夫?受諾の判断基準
「口外禁止条項にサインをしても問題ないのか」という点は、被害者にとって最も気になる部分でしょう。
結論から申し上げますと、一般的な範囲の口外禁止条項であれば、基本的には受諾しても大きな不利益が生じることはありません。ただし、いくつかの注意点や例外を知っておく必要があります。
受諾する際の注意点と例外
口外禁止条項に署名・捺印をする前に、以下のポイントを確認しておきましょう。
- 家族や専門家への相談は制限されないか:通常の口外禁止条項であっても、配偶者や親族などの身内、あるいは弁護士や医師などの専門家への相談まで禁じられるものではありません。これらが制限される文面になっていないか確認しましょう。
- SNSやインターネットへの投稿は原則NG:最も注意すべきは、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNS、ブログなどに「示談金として〇〇万円もらった」「加害者がひどい奴だった」などと具体的な金額や個人が特定できる情報を投稿することです。これらは違反とみなされる可能性があります。
- 違反した場合のペナルティ:万が一、口外禁止条項に違反して情報を漏洩させた場合、示談が無効になったり、違約金を請求されたりするリスクがゼロではありません。
不当に厳しい条項への対処法
まれに、被害者の正当な権利行使を妨げるような、あまりにも不当で一方的な口外禁止条項が提示されることがあります。
例えば、労働災害や医療事故などが絡むケースで、事実の公表や再発防止のための行政への申告すらも禁止するような条項は、公序良俗に反し無効と判断される可能性があります。
もし加害者側から提示された条項の内容に少しでも疑問や不安がある場合は、自分の判断だけで安易に署名せず、一度交通事故に強い弁護士に示談書のチェックを依頼することをおすすめします。
専門家の目で条項の文面を確認してもらうことで、将来的なトラブルを未然に防ぎ、安心して適正な解決を迎えることができます。
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