交通事故の治療で「ブロック注射」を受けた場合の評価のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 痛みの強さの客観的証拠としての価値。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
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交通事故の被害に遭い、強い痛みに悩まされている方にとって、「ブロック注射」は治療の選択肢の一つとして検討される重要な医療行為です。しかし、このブロック注射が、将来の後遺障害等級認定においてどのような意味を持つのか、疑問に思われている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、交通事故の治療においてブロック注射を受けることが、損害賠償や示談交渉にどのような影響を与えるのか、法律と実務の観点から詳しく解説します。
ブロック注射が後遺障害認定で重視される理由
交通事故によるむち打ち損傷や神経症状において、画像検査(レントゲンやMRIなど)で異常が写らないケースは少なくありません。いわゆる「他覚的所見がない」とされる状態です。
しかし、被害者が実際に感じる痛みは主観的なものであるため、それだけで後遺障害の認定を受けることは容易ではありません。ここで重要なのが、治療経過の客観性です。
痛みの強さと治療の必要性の証明
医師が「通常の消炎鎮痛剤や湿布では抑えられないほどの強い痛みがある」と判断し、神経ブロック注射を選択した場合、それは医学的な必要性があったことの証明になります。
損害賠償の実務においては、以下のような点が評価されます。
- 被害者が訴える痛みが、注射を必要とするほど強烈であったことの記録
- 医師による継続的な診察と治療方針の妥当性
- 治療期間を通じて一貫して症状が継続していた事実
これらはすべて、後遺障害等級(12級13号や14級9号など)の認定における重要な判断材料となります。
カルテや診療報酬明細書の証拠価値
ブロック注射を受けた事実は、医療記録(カルテ)や診療報酬明細書(レセプト)に必ず残ります。
保険会社との示談交渉や、万が一の裁判の場において、これらの書類は「被害者がいかに重い症状に苦しみ、積極的に治療を受けていたか」を示す動かぬ証拠となります。単に「痛いと言っている」だけでなく、「医療行為として痛みの緩和処置を受けていた」という事実は、損害賠償請求において大きな強みとなります。
ブロック注射を受ける際の注意点と実務上のアドバイス
ブロック注射は痛みの緩和に有効ですが、交通事故の損害賠償請求を見据えた場合、いくつかの注意点が存在します。適正な補償を受けるために、以下のポイントを押さえておきましょう。
医師と相談のうえで適切な頻度で受けること
「痛いからといってやみくもに頻繁に受ければいい」というわけではありません。過剰な受診や不自然な通院頻度は、かえって保険会社から「治療の必要性や合理性が疑わしい」と主張される口実を与えてしまうリスクがあります。
- 担当医の診断と指示に基づいたスケジュールで受けること
- 症状の変化や注射の効果を正確にカルテに残してもらうこと
- 自己判断で中断せず、完治または症状固定の診断まで医師と伴走すること
これらが、損害賠償実務において不利な状況を作らないための鉄則です。
保険会社との治療費打ち切り交渉への影響
ブロック注射を継続しているということは、症状がまだ治まっておらず、治療の継続が必要であることの明確なサインです。
そのため、保険会社から「そろそろ治療費の支払いを打ち切ります」と打診された際、ブロック注射を行っている事実や医師の見解を根拠に、治療継続の必要性を主張しやすくなります。
専門の弁護士に早い段階で相談すること
交通事故における後遺障害の認定や損害賠償請求は、医学的な知識と法的な専門性の双方が求められる複雑な手続きです。ブロック注射を受けている段階であっても、今後の見通しや保険会社への対応について不安がある場合は、交通事故に強い弁護士へ早めに相談することをおすすめします。
適切なアドバイスを受けることで、ご自身の症状や治療の経過が正しく評価され、適正な賠償金を受け取るための道筋が大きく広がります。
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