交通事故の治療で「漢方薬」は賠償対象になるかのポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 医師の処方による医療用漢方薬。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故の怪我の治療において、西洋医学的な湿布や痛み止めだけでなく、東洋医学の漢方薬が処方されるケースが増えています。しかし、事故の被害者にとって気になるのは、「漢方薬の代金もきちんと損害賠償の対象として請求できるのか」という点でしょう。
結論から申し上げますと、医師の指示や処方による医療用漢方薬であれば、原則として治療費として賠償の対象になります。この記事では、交通事故の治療における漢方薬の賠償請求の条件や、保険会社とトラブルになった際の注意点を詳しく解説します。
医療用漢方薬は損害賠償の対象になるか
交通事故によるむち打ちや、骨折後の痛み、神経症状などに対して、整形外科などの医師が漢方薬を処方することがあります。この場合、その費用は相手方保険会社に請求できるのでしょうか。
医師の処方(医療用)であれば請求可能
交通事故の治療費として認められるのは、「必要かつ妥当な実費」です。医師が症状改善のために必要と判断し、病院や調剤薬局を通じて処方された医療用漢方薬であれば、通常の湿布や飲み薬と同様に正当な治療費として扱われます。
保険会社に対しては、病院の領収書や診療報酬明細書(レセプト)を通じて請求することが可能です。
市販の漢方薬や自己判断は対象外になる理由
一方で、ドラッグストアなどで自分で選んで購入した市販の漢方薬の代金は、原則として賠償の対象外となります。
理由は以下の通りです。
- 医師による医学的な必要性の判断(処方)がないため
- 治療としての相当性や客観性が証明しにくいため
- 事故との因果関係を明確に立証することが難しいため
痛みを和らげたいからといって、自己判断で市販薬を購入して服用するのではなく、必ず担当医に相談して病院で処方してもらうことが重要です。
保険会社から「漢方薬は認められない」と言われたときの対処法
稀に、保険会社から「漢方薬は通常の治療範囲外である」として、支払いを渋られたり一括対応を打ち切られたりするケースがあります。このような不当な主張に対しては、正しい知識を持って対処する必要があります。
医師の意見書や診断書を活用する
保険会社が漢方薬の必要性を疑う場合、最も有効な証拠となるのは医師の意見書や診断書です。
担当医に対し、なぜその漢方薬の処方が必要なのか(例:鎮痛剤の副作用を抑えるため、神経症状の根本的な改善を図るためなど)をカルテや診断書に詳細に記載してもらいましょう。医師の医学的判断に基づくものであれば、保険会社も支払わざるを得なくなります。
自賠責基準と弁護士基準の違いを知る
保険会社は自社の基準(任意保険基準)で支払いを判断するため、最初は漢方薬の費用を渋ることがあります。しかし、法律上の基準である裁判基準(弁護士基準)においては、医師が必要と認めた治療の一環であれば、漢方薬の費用も全額請求の対象となります。
もし保険会社との交渉が難航した場合は、一人で悩まずに交通事故に強い弁護士へ相談することをおすすめします。
まとめ:交通事故の漢方薬代は医師に相談して適切に請求しよう
交通事故の治療で処方される医療用漢方薬は、怪我の回復に向けた正当な治療費であり、損害賠償の請求対象となります。
大切なのは、自己判断で市販薬に頼るのではなく、必ず医師の診察を受けて処方してもらうことです。もし保険会社との間で揉めてしまったときは、医療記録をしっかり揃えた上で、専門家である弁護士にサポートを依頼することでスムーズな解決が期待できます。
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