交通事故の「過失相殺による自賠責減額」のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 重大過失(7割以上)でのみ減額。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故の「過失相殺による自賠責減額」とは?
交通事故の被害に遭われた際、多くの方が不安に感じるのが「自分にも過失がある場合、賠償金はどれくらい減らされるのか」という点です。特に自賠責保険の支払いに関しては、通常の示談交渉における過失相殺とは異なる特別なルールが存在します。
自賠責保険における過失相殺の仕組み
自賠責保険は、交通事故の被害者を最低限救済することを目的とした「強制保険」です。そのため、任意保険の示談交渉で行われるような細かい過失相殺は適用されず、被害者保護の観点から非常に有利なルールが設定されています。
7割未満の過失なら減額なし
自賠責保険の大きな特徴は、被害者の過失割合が7割未満であれば、損害賠償額から減額が行われないという点です。たとえ被害者に3割や5割の過失があったとしても、自賠責保険の限度額(傷害の場合は120万円)の範囲内であれば、満額の支払いを受けることが可能です。
これは、被害者が負う過失が「軽微」であるとみなされ、救済の必要性が高いと判断されるためです。
重大過失(7割以上)の場合の減額率
一方で、被害者の過失割合が7割以上となった場合は「重大な過失」とみなされ、自賠責保険から支払われる保険金が減額されます。減額の割合は過失の程度に応じて以下の通り定められています。
- 7割以上8割未満の過失:20%の減額
- 8割以上9割未満の過失:30%の減額
- 9割以上10割未満の過失:50%の減額
このように、自賠責保険では過失が7割を超えて初めて減額の対象となります。また、全額がカットされるわけではなく、最大でも50%の減額に留まるよう設計されており、被害者の最低限の生活を守る仕組みとなっています。
任意保険との違いを理解する
自賠責保険のルールと、加害者が加入している「任意保険」との関係を理解しておくことは、適正な賠償金を受け取るために不可欠です。
任意保険での過失相殺
任意保険会社との示談交渉では、自賠責保険のような「7割未満なら減額なし」という特例は適用されません。過失割合に応じて、損害額からシビアに過失分が差し引かれます。
例えば、損害額が200万円で被害者の過失が3割の場合、任意保険の基準では60万円が差し引かれ、受け取れる賠償金は140万円となります。しかし、自賠責保険の範囲内であれば、本来は減額されるべき過失分についても、自賠責保険の枠内でカバーされるケースがあるのです。
被害者が注意すべきポイント
任意保険会社は、自社の負担を減らすために、被害者に対して「自賠責保険の枠を使い切る前に、任意保険の基準で過失相殺を適用した示談」を提案してくることがあります。
もし、ご自身の過失が7割に満たない場合、自賠責保険の適用ルールを正しく主張することで、本来受け取れるはずの賠償額を確保できる可能性があります。特に治療が長引く場合や、後遺障害が懸念される場合は、安易に示談に応じるのではなく、専門家である弁護士に過失割合の妥当性を確認してもらうことが重要です。
まとめ:適正な賠償を受けるために
自賠責保険の過失相殺ルールは、被害者を守るための強力なセーフティネットです。「自分にも過失があるから」といって賠償を諦める必要はありません。
- 被害者の過失が7割未満であれば、自賠責保険からは減額されずに支払いを受けられる。
- 7割以上の過失がある場合でも、減額率は最大50%に留まる。
- 任意保険会社との交渉では、自賠責保険のルールを考慮した適正な計算がなされているかを確認する。
交通事故の賠償問題は複雑であり、保険会社の提示する過失割合が必ずしも正しいとは限りません。もし過失割合について疑問がある場合や、保険会社からの提示額に納得がいかない場合は、早めに交通事故を専門とする弁護士へ相談することをお勧めします。法的な観点から過失割合を再検討し、被害者の方が正当な補償を受けられるようサポートを受けることが、早期解決と納得のいく結果への第一歩となります。
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