「通院1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月」で治療費打ち切りが来やすい理由と壁のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 保険会社の社内目安(DMK136等)の構造。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故の被害に遭い、治療を続けていると、保険会社から突然「そろそろ治療を終了してほしい」と打診されることがあります。特に、通院期間が「1ヶ月」「3ヶ月」「6ヶ月」の節目を迎えるタイミングで、この治療費打ち切りの連絡が来やすい傾向にあります。
被害者の方にとっては、まだ痛みや症状が残っているにもかかわらず、経済的な不安から泣く泣く通院を諦めてしまうケースも少なくありません。なぜ、このような特定の期間に保険会社は治療費の打ち切りを切り出すのでしょうか。その背景には、損害保険業界特有の事情と明確な構造が存在します。
この記事では、保険会社の社内目安とされる「DMK136」の構造を紐解きながら、治療費打ち切りの壁を乗り越えて適切な補償を受けるための対策を、交通事故専門弁護士の視点から詳しく解説します。
保険会社の社内目安「DMK136」とは何か
交通事故の実務において、保険会社の間ではDMKという隠語が使われることがあります。これは「だいたいMヶ月で首(K)が治る」という言葉の略称であり、鞭打ち(頸椎捻挫)などの傷害において、保険会社が想定する一般的な治療期間の目安を指しています。
その代表的な期間が「1ヶ月」「3ヶ月」「6ヶ月」であり、これらを総称して「DMK136」と呼ぶことがあります。保険会社は、被害者の実際の回復具合に関わらず、この社内基準に達した段階で自賠責保険の支払い基準や内部的な決済の都合から、治療費の支払いを打ち切ろうと動くのです。
なぜ「1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月」で打ち切りが来やすいのか
保険会社が特定の期間ごとに治療費の打ち切りを打診してくるのには、それぞれ明確な理由と社内手続き上の理由があります。
- 通院1ヶ月:初期の急性期が過ぎ、炎症が引き始める時期。「そろそろ痛みが和らいだのではないか」と推測し、早期の示談を持ちかけることで賠償総額を抑えようとします。
- 通院3ヶ月:整形外科の領域において、これ以上治療を続けても症状の大きな改善が見込めないと保険会社が主張し始める一般的な節目です。
- 通院6ヶ月:後遺障害等級認定を申請する際の大きな区切りであり、これ以上治療費を負担すると損害額が膨らむため、強い調子で打ち切りを迫られることが多いです。
これらはあくまで保険会社の都合や統計的な目安に過ぎず、個々の被害者の医学的な治癒を証明するものではありません。
医学的根拠のない社内目安に惑わされないために
保険担当者から「主治医からもそろそろと言われているはずです」「これ以上は保険会社として治療費を出せません」などと告げられると、それが法的なルールであるかのように錯覚してしまう被害者の方も多くいらっしゃいます。
しかし、治療の必要性と期間を判断するのは保険会社ではなく、診察を行っている主治医です。保険会社の担当者は医学の専門家ではないため、その打ち切り打診には医学的な根拠がありません。
治療費打ち切りの打診を受けたときの正しい対処法
保険会社から治療費打ち切りの連絡が来たとしても、まだ痛みや痺れなどの症状が残っている場合は、すぐに応じる必要はありません。被害者が取るべき具体的なアクションを解説します。
主治医の意見を確認する
まずは、担当の医師に現在の症状を正確に伝え、医学的にまだ治療が必要かどうかを確認してください。
- 医師が「まだリハビリや投薬が必要」と判断している場合:治療を継続するべきです。
- 診断書やカルテに「治療継続の必要性」を明確に記載してもらうことが、今後の大きな武器になります。
医師が治療継続を認めているにもかかわらず、保険会社が一方的に治療費を打ち切ると主張する場合は、弁護士を介入させることで支払いが延長されるケースが多くあります。
被害者請求や健康保険の切り替えを検討する
万が一、保険会社がどうしても治療費の支払いを拒否し、支払いの延長交渉が決裂した場合は、以下のような選択肢を検討します。
- 健康保険を利用した治療継続:窓口負担を3割に抑えて通院を続け、後から加害者側に請求する(被害者請求)。
- 人身傷害保険の利用:自身が加入している自動車保険の人身傷害特約を使い、そこから治療費をまかなう。
自費診療ではなく健康保険を活用することで、経済的な負担を最小限に抑えながら通院実績を重ねることが可能です。
交通事故専門の弁護士に早い段階で相談する
保険会社との交渉は、法律や損害賠償実務の知識がない状態で行うと、相手のペースに巻き込まれて不利な条件で示談させられてしまうリスクが高まります。
「1ヶ月」「3ヶ月」「6ヶ月」といった節目の時期に保険会社から連絡があった段階で、交通事故を多く扱う弁護士に相談することを強くおすすめします。弁護士が代理人として交渉に入ることで、保険会社側も安易な打ち切りができなくなるケースが多々あります。ご自身の正当な権利を守り、納得のいく治療と賠償を受けるためにも、一人で悩まず専門家のサポートをご検討ください。
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