後遺障害認定における「画像所見(MRI・CT)」の決定的役割のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 客観的器質的変化の証明
- 撮影スライスの重要性。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
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交通事故の被害に遭い、治療を続けたものの痛みや痺れが残ってしまった場合、次のステップとして重要になるのが後遺障害等級認定の申請です。この後遺障害の認定において、最も決定的な役割を果たすのが画像所見(MRIやCT)です。
後遺障害認定で画像所見が絶対視される理由
後遺障害等級が認定されるためには、医師による診断書だけでなく、その症状が医学的に説明できるという客観的な根拠が必要です。どれほど本人が強い痛みや痺れを訴えても、それを裏付けるデータがなければ、損害保険料率算出機構(自賠責損害調査事務所)は後遺障害として認めてくれません。
ここで決定的な証拠となるのが、MRIやCTといった画像検査の結果です。レントゲン(X線)では骨の折れや大きな変形しか分かりませんが、MRIは神経や椎間板、靭帯などの軟部組織の状態を詳細に映し出すことができます。この画像によって、事故の衝撃で身体の組織が損傷したという器質的変化(目に見える異常)を証明することが、等級獲得の必須条件となります。
自覚症状と客観的所見のギャップ
多くの交通事故被害者が直面する壁が、「痛みがあるのに画像には何も写っていない」というケースです。特にむち打ち症(頸椎捻挫や腰椎捻挫)の場合、神経の圧迫や微細な損傷が通常の検査で見逃されがちです。
損害調査事務所の審査は基本的に書面審査で行われます。そのため、医師がカルテに「痛む」と書いていても、それを証明する画像所見が添付されていなければ、「医学的妥当性に乏しい」と判断され、非該当(等級なし)になってしまうのです。
画像の質と「撮影スライス」の重要性
MRIやCTであれば、どのようなものでも良いというわけではありません。後遺障害の認定を勝ち取るためには、画像の質と撮影方法が極めて重要になります。特に問題になりやすいのが「撮影スライス(輪切りの厚み)」です。
病院の一般的な検査では、撮影の間隔(スライス幅)が5ミリや10ミリと比較的粗い場合があります。しかし、首や腰の神経根や椎間板ヘルニアを正確に捉えるには、より細かいスライス(例えば2ミリ単位など)での撮影が必要です。
撮影条件が合わないと見落とされるリスク
粗いスライスで撮影された画像では、神経を圧迫している微小なヘルニアや靭帯の損傷が画像の隙間に隠れてしまい、画像上は「異常なし」と判断されてしまうことがあります。
- 主治医に対して事故による神経症状を詳細に伝え、必要に応じた精密な画像検査(高磁場MRIなど)を依頼することが大切です。
- すでに撮影した画像がある場合でも、そのスライス幅が不十分であれば、追加の再撮影や専門医による読影が必要になるケースがあります。
画像所見を活かすための弁護士のサポート
このように、後遺障害の認定における画像所見の役割は絶対的ですが、被害者ご本人が「どのような画像や医師の意見書が必要か」を判断するのは非常に困難です。
病院の画像データは、ただ提出すれば良いというものではありません。医師が作成する「後遺障害診断書」の記載内容と、提出する画像の所見が論理的に一致している必要があります。もし画像と診断書に齟齬があれば、審査機関に誤解を与え、適切な等級が認定されない原因になります。
交通事故に精通した弁護士であれば、過去の多くの認定事例に基づき、どのような画像所見や追加検査が必要であるかをアドバイスし、必要に応じて専門医の意見書(医療照会など)を取り付けるサポートを行うことができます。
画像所見の有無や出し方にお悩みの方は、諦めてしまう前に、まずは交通事故の損害賠償に強い弁護士へご相談ください。適切なアプローチによって、正当な後遺障害等級の認定への道が開けます。
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