後遺障害認定における「通院期間・実通院日数」の最低ラインのポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 6ヶ月以上の通院期間
- 100日以上の通院実態。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
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交通事故に遭い、怪我の治療を続ける中で最も気になることの一つが「後遺障害等級認定」です。怪我が完治せず、後遺症が残ってしまった場合、適切な補償を受けるためには後遺障害の認定が不可欠となります。
しかし、「どのくらいの期間、病院に通えばいいのか」「日数は足りているのか」と不安を感じている被害者の方も多いでしょう。後遺障害の認定においては、通院期間と実通院日数が極めて重要な審査基準となります。
今回は、交通事故の専門弁護士の視点から、後遺障害認定における「通院期間・実通院日数」の最低ラインと、審査を有利に進めるためのポイントを分かりやすく解説します。
後遺障害認定における通院の「最低ライン」とは?
後遺障害等級(特に12級や14級などの神経症状)の認定審査において、損害保険料率算出機構(自賠責調査事務所)が厳しくチェックするのが治療の継続性と相当性です。
明確な法定制限があるわけではありませんが、実務上、多くの専門家や損害保険会社が目安としている「最低ライン」が存在します。それが、通院期間6ヶ月以上、そして実通院日数100日以上という基準です。
通院期間が「6ヶ月」以上必要な理由
人間の身体組織や神経の回復には、ある程度の時間がかかります。特にむち打ち症などの神経症状(局部に神経症状を残すもの)において、後遺障害14級の認定を受けるためには、十分な期間にわたって治療を行った結果として症状が残ったことを証明しなければなりません。
一般的に、怪我をしてから症状固定(これ以上治療を続けても改善しない状態)に至るまで、6ヶ月(約180日)程度の期間が必要です。もし通院期間が2〜3ヶ月程度で打ち切られてしまった場合、「まだ治癒する見込みがあった(早期の症状固定)」とみなされ、後遺障害として認められにくくなります。
実通院日数が「100日」の目安と意味
期間だけでなく、実際に病院に通った「日数」も極めて重要です。どれだけカレンダー上の期間が半年あっても、その間に数回しか病院に行っていなければ、「治療の必要性が乏しかった」と判断されてしまいます。
通院期間が6ヶ月(約24週)の場合、週に4日程度のペースで通院すると、総実通院日数は約100日になります。この100日という実通院日数は、医師の指示のもとで真摯に治療を受け続けたという客観的な実績となり、審査において非常に有利に働きます。
通院実績が不足している場合に起こるリスク
もし、通院期間や実通院日数が不足している状態で症状固定を迎え、後遺障害の申請を行った場合、どのようなリスクがあるでしょうか。
最も多いのが、「非該当(後遺障害なし)」という結果です。この判定を下されてしまうと、慰謝料や逸失利益といった後遺障害に対する賠償金を受け取ることができなくなり、損害賠償額に数百万〜数千万円もの差が生じる可能性があります。
また、仮に通院日数が極端に少ないと、加害者側の保険会社から「実際にはそこまで痛くなかったのではないか」「治療費の支払いを早期に打ち切りたい」と主張される口実を与えてしまいます。
被害者が知っておくべき通院の注意点と対策
後遺障害の適正な認定を受けるためには、単に日数を稼ぐだけでなく、質の高い通院実績を積み重ねることが大切です。以下のポイントを意識して治療に臨みましょう。
医師にすべての症状を正確に伝える
通院するたびに、痛む箇所や痺れの程度、辛い症状を具体的に医師へ伝えることが不可欠です。これがカルテや診断書に正確に記載されることで、後遺障害診断書の信憑性が高まります。
自己判断で通院を中断しない
仕事が忙しいなどの理由で、自己判断で2週間以上病院に行かない期間を作ってしまうと、保険会社から「症状が軽快した」とみなされる原因になります。また、医師の指示なく治療を放置することも避けなければなりません。
整骨院や接骨院との併用についての注意
痛みの緩和のために整骨院や接骨院に通うことは有効ですが、それだけに頼るのは危険です。必ず整形外科等の病院の医師の診察を定期的に受けながら(月に数回は医師の診察を挟みつつ)、整骨院を利用するようにしてください。医師の関与がない施術期間は、後遺障害の審査において通院日数としてカウントされないリスクがあります。
交通事故による後遺障害認定は、専門的な知識と戦略が求められる分野です。通院期間や日数に不安がある場合や、保険会社との交渉に悩んだときは、早い段階で交通事故に強い弁護士へ相談することをおすすめします。
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