後遺障害診断書の「画像所見欄」に書くべき具体的用語のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 「ヘルニア」「膨隆」「骨挫傷」「圧迫骨折」。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
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交通事故による怪我の治療を続けたものの、痛みや痺れなどの症状が残ってしまった場合、適正な賠償金を受け取るためには「後遺障害等級認定」を受ける必要があります。その審査において、最も重要な役割を果たすのが主治医に作成してもらう後遺障害診断書です。
中でも、診断書の「画像所見欄」は、目に見えない痛みの客観的な証拠として審査員が最も厳しく見るポイントです。どのような専門用語が記載されているべきか、交通事故専門弁護士の視点から詳しく解説します。
後遺障害診断書の「画像所見欄」が持つ極めて重要な意味
後遺障害等級の審査は、原則として提出された書面と画像データのみで行われる「書面審査」です。そのため、被害者がどれほど強い痛みを訴えていても、それが診断書や画像に客観的に現れていなければ、非該当(等級なし)になってしまうリスクがあります。
特に「画像所見欄」は、医師がMRIやCT、レントゲンなどの画像を見て、どこにどのような異常があるかを言語化する場所です。ここが曖昧であると、損害保険料率算出機構(自賠責損害調査事務所)から「事故との因果関係が不明」や「加齢による変性である」と判断されてしまうおそれがあります。
自覚症状と客観的所見の整合性がカギを握る
後遺障害の認定基準において、自覚症状(痛みや痺れ)を裏付ける客観的所見(画像所見)があるかどうかが、上位等級(12級や14級など)を分ける境界線となります。
例えば、「首が痛い」「腕が痺れる」という主観的な訴えに対し、画像所見欄に「頸椎椎間板ヘルニア」や「神経根圧迫」といった具体的な用語が記載されていれば、症状の裏付けとして強く機能します。医師に診断書を依頼する際は、自身の症状と画像所見が正しくリンクしているかを確認することが大切です。
押さえておくべき4つの重要医学用語
後遺障害の審査において、特に有利に働きやすい代表的な4つの医学用語があります。それぞれの特徴と、どの等級認定に関わるかを解説します。
1. ヘルニア(椎間板ヘルニア)
むち打ち損傷などの強い衝撃により、背骨と背骨の間にある椎間板が飛び出し、神経を圧迫している状態を指します。 事故による外傷性が認められる場合、12級13号などの上位等級の獲得において非常に有力な所見となります。
2. 膨隆(ぼうりゅう)
ヘルニアの一歩手前の状態で、椎間板が正常な位置よりも外側に突き出しているものを指します。 完全な飛び出し(ヘルニア)ではないため、12級には至らないケースもありますが、神経への影響が認められれば14級9号などの認定に向けた重要な客観的証拠となります。
3. 骨挫傷(こつざしょう)
骨が完全に骨折しているわけではないものの、強い衝撃によって骨の内部(骨髄など)がダメージを受け、出血やむくみが生じている状態です。 通常のレントゲンでは写りにくく、MRIを撮影することで初めて確認できます。事故直後の痛みの原因を説明する上で不可欠な用語です。
4. 圧迫骨折(あっぱくこっせつ)
尻もちをついた際や強い衝撃が背骨にかかった際、椎骨が潰れてしまう骨折です。 レントゲンやCTで容易に確認できることが多く、骨の変形障害や脊柱の運動障害として、8級、11級、12級といった高い等級に直結しやすい極めて重要な所見です。
医師への伝え方と画像所見記載の注意点
画像所見欄を充実させるためには、被害者自身が主治医に対して適切に働きかけることも必要です。どれほど素晴らしい画像所見がMRIに写っていても、医師がそれをカルテや診断書に書き忘れてしまっては意味がありません。
医師への適切なアプローチ方法
多くの臨床医は治療のプロですが、必ずしも後遺障害診断書の書き方の専門家ではありません。そのため、以下のような工夫が有効です。
- 診断書を依頼する際、自身の痛む部位や痺れの範囲を具体的に伝える。
- 「先生、MRIに映っているヘルニアや骨挫傷の所見を、画像所見欄に詳しく記載していただけますでしょうか」と丁寧に相談する。
- 放射線科の画像診断レポート(読影医の所見)を医師と一緒に確認し、診断書に反映してもらう。
交通事故専門の弁護士への相談という選択肢
後遺障害診断書は、一度提出してしまうと内容の変更や修正が困難です。そのため、提出前に内容をチェックすることが極めて重要となります。
私たち交通事故専門弁護士は、これまで数多くの後遺障害診断書を確認し、どのような用語が書かれていれば等級認定されやすいかのノウハウを持っています。「この画像所見で足りているのだろうか」「医師にどう頼めばいいかわからない」と不安を感じたときは、診断書を提出する前に、ぜひ一度ご相談ください。適切なアドバイスによって、納得のいく結果を引き出すお手伝いをいたします。
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