異議申立て申立書の「構成と理由付け」の書き方のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 既存決定の誤りの指摘
- 新証拠の説明。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
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交通事故の被害者にとって、後遺障害等級の認定結果に納得がいかない場合に行う異議申立ては、適正な賠償金を受け取るために非常に重要な手続きです。しかし、ただ「納得がいかない」と主張するだけでは、結果を覆すことはできません。
異議申立てを成功させるためには、説得力のある申立書を作成し、既存の認定結果の誤りを論理的に指摘する必要があります。ここでは、専門弁護士の視点から、異議申立て申立書の構成と理由付けの具体的な書き方を解説します。
異議申立て申立書の基本構成
異議申立てを行う際、法的な形式に厳格なルールはありませんが、審査機関(自賠責損害調査事務所)の担当者が短時間で内容を理解し、妥当性を判断できる論理的な構成にする必要があります。
一般的な申立書は、以下のセクションに分けて構成します。
- 宛先、被害者情報、加害者情報、事故日などの基本情報
- 主文(何等級への変更を求めるのかの結論)
- 既存の認定結果に対する意見・批判(理由付け)
- 新たに提出する証拠資料の説明
- 結びの言葉
それぞれの項目を明確に分けることで、主張の軸がブレない読みやすい書面になります。
既存決定の「誤りの指摘」の重要性と書き方
前回の結果がなぜ不当なのかを論理的に突くことが、異議申立ての核となります。前回の通知書には必ず「非該当の理由」や「下位等級となった理由」が記載されているため、まずはこれを熟読します。
よくある理由として、「事故と症状の因果関係が不明確」「画像上、他覚的所見が認められない」「神経症状の程度が一貫していない」などが挙げられます。これに対して、以下のように反論を展開します。
- 医師の診断書や診療報酬明細書をベースに、受傷直後からの症状の一貫性を客観的に示す
- 既存の画像データ(MRIやCTなど)の中に、実は見落とされていた異常所見があることを指摘する
- 医師の作成した「医療照会回答書」などを引き合いに出し、医学的な因果関係を補強する
感情的な不満を述べるのではなく、あくまで客観的な医学的根拠に基づいて「審査機関の判断に見落としや誤りがあった」ことを淡々と指摘することがポイントです。
新証拠の説明と効果的な活用法
理由付けを補強するためには、前回提出していない新証拠が不可欠です。ただ言葉で「痛い」と主張しても、審査機関は覆しません。
新証拠として有効なものには、以下のようなものがあります。
- 主治医に改めて作成してもらった詳細な「後遺障害診断書」の補足や意見書
- 画像鑑定医による、より詳細な画像所見のレポート
- 症状固定後の治療経過や、日常生活における制限をまとめた被害者自身の陳述書
申立書の中で「新証拠のどの部分が、どのような理由で今回の主張を裏付けているのか」を丁寧に対応させて説明します。
例えば、「今回新たに提出する〇〇医師の意見書(甲第○号証)によれば、矢状断MRIの〇番スライスに明らかに神経圧迫が認められており、前回の『異常なし』という判断は医学的に誤りであると言えます」といったように、証拠と主張をダイレクトに結びつけることが重要です。
まとめ:説得力のある申立書で適正な等級獲得を目指そう
異議申立て申立書の作成は、医学的知識と損害賠償実務の双方が求められる高度な作業です。既存の決定のどこに問題があったのかを分析し、それを覆すだけの新証拠を論理的に結びつけることで、初めて結果が変わる可能性が生まれます。
ご自身での作成に不安がある場合や、前回の結果のどこに問題があるか分からない場合は、交通事故案件に強い弁護士への相談を強くおすすめします。専門家のサポートを受けることで、より説得力の高い申立書を作成し、適正な後遺障害等級の獲得へ近づくことができます。
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