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後遺障害認定で「併合等級(複数の後遺症)」の繰り上がり

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、弁護士による交通事故示談交渉・後遺障害等級認定の実務経験に基づき、最新の法令および裁判所基準(弁護士基準)に沿ってわかりやすく解説しています。

後遺障害認定で「併合等級(複数の後遺症)」の繰り上がりのポイント

交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。

  • 13級+14級=併合13級などの計算。

弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて

交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。

2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。

交通事故に遭い、治療を続けたものの残念ながら身体に痛みが残ってしまった場合、後遺障害等級認定の申請を行うことになります。この時、複数の部位に異なる症状が残るケースも少なくありません。

一つの事故で2つ以上の後遺障害が残った場合、それぞれの等級をどのように組み合わせて評価するのか、その仕組みを正しく理解しておくことが適正な賠償金を受け取るための鍵となります。

後遺障害の「併合等級」とは?仕組みと基本的な考え方

Q: 記事のポイント
A: 交通事故で複数の後遺障害が残った場合、原則としてより重い等級をベースに一定のルールで繰り上げ(併合)が行われます。例えば13級と14級が併合されても13級のままとなるケースなど、正しい計算方法を知ることが重要です。

交通事故によって身体に複数の後遺障害(後遺症)が残った場合、損害保険料率算出機構(自賠責損害調査事務所)では、個別の等級を単純に足し算するのではなく、併合ルールと呼ばれる基準に従って一つの等級を決定します。

例えば、「むち打ちで首が痛む(14級9号)」かつ「腕にしびれがある(14級9号)」というように、複数の症状が別々の部位や原因で残ることがあります。このような場合に適用されるのが、等級の併合システムです。

併合の基本ルール

後遺障害の併合には、障害の重さに応じて以下のようなルールが定められています。

  • 13級または14級の障害が2つ以上ある場合、原則として重い方の等級(この場合は13級)がそのまま認定されます。
  • 5級以上の障害が2つ以上ある場合は、最も重い等級から3等級以上繰り上げられます。
  • 8級以上の障害が2つ以上ある場合は、最も重い等級から2等級繰り上げられます。
  • 10級以上の障害が2つ以上ある場合は、最も重い等級から1等級繰り上げられます。

このように、基本的には「最も重い等級」が基準となり、症状の重さや数に応じて等級が繰り上がっていく仕組みになっています。

「13級+14級」の組み合わせはどうなる?具体的な事例解説

被害者の方から最も多くご質問をいただくのが、「13級と14級が両方認定された場合、等級は繰り上がるのか?」という点です。

結論から申し上げますと、13級と14級が併合されても、原則として「併合13級」となり、12級には繰り上がりません

具体的な計算と判断の理由

自賠責保険の等級表において、13級と14級は下位の等級に位置づけられています。併合ルールの適用においては、13級以上の障害が複数ある場合の取り決めとして、13級の障害が2つ以上あっても、原則として上位の等級への繰り上がり(12級への昇格)は行われません

そのため、「13級+14級」や「13級+13級」であっても、結果として「併合13級」と判断されるのが一般的な実務運用となっています。

等級が変わらなくても賠償金に影響する理由

「等級が繰り上がらないなら、複数の障害を申請する意味がないのでは?」と思われるかもしれませんが、それは大きな誤解です。

  • 自賠責保険の基準では同じ併合13級であっても、認定されている障害の項目数が増えることで、裁判基準における慰謝料の算定時に考慮されることがあります。
  • 労働能力喪失期間や喪失率の評価において、具体的な症状が複数存在することが医学的に証明されている場合、示談交渉において有利に働く可能性があります。

そのため、面倒だからと申請を諦めるのではなく、残った症状はもれなく医師に診断書へ記載してもらうことが重要です。

併合等級の認定で損をしないための注意点と弁護士の活用

後遺障害の等級認定結果は、最終的な示談金(損害賠償金)の金額を大きく左右します。特に複数の症状がある場合、適正な等級を獲得するためにはいくつかの注意点があります。

医師への正確な症状の伝達

複数の痛みやしびれがある場合、主治医の診断書にすべての症状がもれなく記載されている必要があります。

  • 痛み止めや湿布を処方してもらうだけでなく、どの動作でどこがどのように痛むのかを具体的にカルテに残してもらいましょう。
  • 検査画像(MRIやレントゲンなど)に写らない神経症状であっても、神経学的所見がカルテに記載されていることが等級認定の必須条件となります。

被害者請求による申請手続き

保険会社任せにする「事前認定」ではなく、被害者自身が資料を集めて申請する被害者請求を選択することをおすすめします。被害者請求であれば、どのような資料が提出されたかを自分で確認できるため、万が一の非該当や納得のいかない等級が出た際にも、異議申し立て(2回目の申請)の対策を立てやすくなります。

複雑な併合等級の判断や、保険会社からの提示額に疑問がある場合は、交通事故案件の経験豊富な弁護士へ早めにご相談ください。専門家のサポートを受けることで、ご自身の症状に見合った適正な補償を受け取れる可能性が高まります。

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弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人 (いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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