膝関節(前十字靭帯・後十字靭帯断裂)の動揺関節と後遺障害のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 動揺性の動的ストレスXP撮影
- 装具装着。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故で膝を強く打撃したり、過度なねじれが加わったりした際に起こる前十字靭帯(ACL)や後十字靭帯(PCL)の断裂は、膝の安定性を失わせる重大な負傷です。治療を尽くしても膝が前後左右にぐらつく「動揺関節」の症状が残った場合、適正な後遺障害等級の認定を受けることが、その後の損害賠償交渉において極めて重要となります。
膝の動揺関節とは?前十字・後十字靭帯断裂で残る症状
交通事故による靭帯損傷は、自然治癒が難しく、靭帯再建術などの手術を行ってもなお、膝の不安定感が残存するケースが少なくありません。この「膝がガクッと外れるような感覚」や「階段の昇り降りで支えきれない恐怖感」を医学的には動揺関節と呼びます。
被害者の方にとって、この後遺障害が何級に認定されるかは、将来の慰謝料や逸失利益を大きく左右するポイントです。自賠責保険の等級認定では、ぐらつきの程度(ミリ数)や日常生活での支障の有無が厳しく審査されます。
靭帯断裂と動揺関節の関係
膝関節を支える重要な柱が、前十字靭帯と後十字靭帯です。
- 前十字靭帯(ACL)は、すねの骨が前に飛び出すのを防ぎます。
- 後十字靭帯(PCL)は、すねの骨が後ろにずれるのを防ぎます。
これらの靭帯が断裂すると、関節のメカニズムが破綻し、骨同士を繋ぎ止めるものがなくなるため、関節が不安定な状態(動揺関節)に陥ります。
動揺関節の後遺障害認定で重要となる「動的ストレスXP撮影」
後遺障害等級認定の申請において、単に「膝が痛い」「不安定な気がする」と訴えるだけでは不十分です。客観的な医学的証拠を示す必要があり、その決定打となるのが動的ストレスX線(XP)撮影です。
ストレス撮影とは、医師が手動または専用の計測機器を用いて膝に特定の方向へ力を加え、骨がどれくらいずれるかをX線で撮影・計測する検査です。
ストレス撮影で証明すべきポイント
前十字靭帯や後十字靭帯の損傷による動揺性は、健側(怪我をしていない方の脚)と比較して、患側(怪我をした方の脚)にどの程度のズレ(㎜数)が生じているかで評価されます。
- 前方または後方への引き出しテストを行い、ミリ単位でのズレを数値化します。
- 医師の正確な手技によるストレス撮影画像が、等級認定の重要な判断材料となります。
この検査データがない、あるいは数値が基準に達していないと判断されると、本来認められるべき等級よりも低い等級になったり、非該当になったりするリスクが高まります。検査を受ける際は、担当医に動的ストレスXP撮影の必要性をしっかり相談することが大切です。
装具装着の重要性と日常生活への影響
動揺関節の治療や症状固定後の生活において、装具装着は非常に重要な意味を持ちます。靭帯が機能しない状態で無理に歩行を続けると、半月板損傷の併発や二次的な変形性膝関節症を引き起こす原因になるためです。
治療および後遺障害における装具の役割
医師の指示により膝関節用装具(ハードタイプ等)を常時あるいは必要に応じて装着している事実は、客観的に「膝の安定性が損なわれている」ことを証明する強力な証拠となります。
- 医師から装具の処方・装着を指示されていること。
- 就労時や日常生活において、装具が不可欠である状態であること。
これらは、後遺障害診断書にしっかりと記載してもらうべき事項です。保険会社に対して労働能力の喪失を主張する際にも、装具装着の事実や日常生活の制限(正座ができない、重い物が持てない、長距離を歩けないなど)を具体的に伝えることが、適正な賠償金獲得への近道となります。交通事故による膝の動揺関節でお悩みの方は、一人で抱え込まず、交通事故に強い弁護士や専門医にご相談ください。
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