外傷性てんかんの発症と後遺障害等級(5級・7級・9級・12級)のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 脳波検査(脳波異常)
- 発作の頻度。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
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交通事故による頭部外傷のあと、突然のけいれん発作や意識障害に悩まされていませんか。それは外傷性てんかんという、事故の大きな後遺症かもしれません。
外傷性てんかんは、適切な治療を受けなければ日常生活や仕事に深刻な支障をきたすだけでなく、適切な後遺障害等級の認定を受けなければ、受け取れる損害賠償金に大きな不利益が生じてしまいます。
この記事では、外傷性てんかんの症状や発症メカニズム、そして等級認定において極めて重要な要素である脳波検査と発作の頻度について、交通事故専門弁護士の視点から分かりやすく解説します。
外傷性てんかんとは?発作のタイプと等級認定の全体像
外傷性てんかんとは、交通事故による頭部外傷(脳挫傷や硬膜下血腫など)が原因で脳の神経細胞がダメージを受け、事故から数ヶ月、あるいは数年経ってからてんかん発作を引き起こす疾患です。
発作には、全身が硬直して意識を失う大発作(全般発作)だけでなく、部分的なけいれんや、一瞬ボーッとするような意識障害(焦点発作)など、様々な形態があります。
後遺障害等級は5級から12級まで
自賠責保険における外遺障害等級の認定では、発作の頻度や日常生活への影響度に応じて以下の等級が定められています。
- 5級2号:生命維持に必要な医療処置を要する発作が頻発するもの、または神経系統の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
- 7級4号:発作が頻発するため、労働に支障をきたすもの
- 9級10号:発作が中等度または稀にしか起こらないが、労務に服することが制限されるもの
- 12級13号:脳波異常があり、発作が稀であるもの、または発作はないが脳波異常が明確に認められるもの
このように、認定される等級は発作の頻度と脳波検査の結果によって大きく変動します。
等級認定を左右する2つの重要要素:脳波検査と発作の頻度
外傷性てんかんの後遺障害認定において、保険会社や審査機関が最も厳格にチェックするのが、客観的な医療データと発作の記録です。
1. 脳波検査(脳波異常の証明)
てんかんの診断と等級認定において、脳波検査は不可欠です。事故後に脳波の異常所見(棘波や鋭波など)が認められるかどうかが、器質的な脳損傷の裏付けとなります。
- 安静時脳波だけでなく、睡眠下脳波や過呼吸負荷などの詳細な検査が行われます。
- 脳波異常が明確に確認されれば、たとえ発作が稀であっても12級13級の認定余地が生じます。
ただし、脳波検査で常に異常が出るとは限らないのが実務上の難しさです。発作の目撃証言や医師の臨床診断とあわせて総合的に判断されるため、専門医による継続的な受診が欠かせません。
2. 発作の頻度と日常生活への影響
上位等級(5級や7級、9級)を目指す上では、発作がどの程度の頻度で起きているかが直接的な基準となります。
- 頻発するケース:月数回以上など、頻繁に発作が起きる場合は、上位の5級や7級に該当する可能性が高まります。
- 稀なケース:服薬により発作がコントロールされているものの、年に数回などの発作がある場合は9級や12級の対象となります。
ここで重要となるのが発作の記録(発作日記)です。いつ、どのような症状の発作が、何分間続いたのかを本人や家族が詳細に記録し、主治医に提出しておくことが、適正な等級を獲得するための強力な証拠となります。
外傷性てんかんの示談交渉・等級認定における注意点
外傷性てんかんは、受傷後しばらく経ってから発症することが多いため、事故との因果関係が争点になりやすい後遺障害の一つです。
「事故とは関係なく、もともと持っていた疾患ではないか」と保険会社から主張されるリスクもあります。そのため、事故直後からの頭部外傷の診断書、MRIやCT画像による脳挫傷の証明、そして神経内科や脳神経外科での一貫した治療経過が極めて重要です。
また、発作が原因で仕事ができなくなった場合の逸失利益の算定や、将来の治療費・介護費の請求など、損害賠償の金額も高額になりがちです。
外傷性てんかんの後遺障害認定や示談交渉を有利に進めたい場合は、医学的な知識と豊富な解決実績を持つ交通事故専門の弁護士へ早期に相談することをおすすめします。適正な等級と賠償金を確保するための全面的なサポートを受けることができます。
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