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アキレス腱断裂後の変形・運動障害と後遺障害認定

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、弁護士による交通事故示談交渉・後遺障害等級認定の実務経験に基づき、最新の法令および裁判所基準(弁護士基準)に沿ってわかりやすく解説しています。

アキレス腱断裂後の変形・運動障害と後遺障害認定のポイント

交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。

  • 足関節の底屈制限
  • 筋力低下の立証。

弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて

交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。

2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。

交通事故で足首を強く踏ん張ったり、直接強い衝撃を受けたりした際に起こる「アキレス腱断裂」。治療を尽くしても、完治せずに足関節の可動域制限や筋力低下といった後遺障害が残ってしまうケースは少なくありません。

アキレス腱断裂後に残る変形や運動障害は、適切な立証活動を行わなければ、後遺障害として正しく認定されないおそれがあります。この記事では、後遺障害等級認定に向けたポイントと、医学的証拠の揃え方を交通事故専門弁護士の視点から詳しく解説します。

Q: 記事のポイント
A: アキレス腱断裂後の足関節底屈制限や筋力低下で後遺障害等級を獲得するためには、他動値と自動値の測定データの違いや、画像診断による客観的な立証が不可欠です。適切な検査と医師の連携が等級認定のカギとなります。

アキレス腱断裂後に残る主な症状と後遺障害の可能性

アキレス腱が断裂すると、手術療法や保存療法によって接合・治癒を目指しますが、受傷前の状態へ完全に戻らないケースがあります。後遺障害として申請できる主な症状には、以下のようなものがあります。

足関節の可動域制限(底屈制限)

アキレス腱は、つま先立ちをする際などに使う「足関節の底屈(足を下に曲げる動き)」において中心的な役割を果たします。腱の短縮治癒や癒着が生じると、この底屈の動きが制限されます。

健足(怪我をしていない方の足)と比較して、可動域の制限が一定の角度(原則として10%以上など)を超えている場合、機能障害として等級認定の対象になります。

筋力低下とふくらはぎの痩せ

アキレス腱が完全に元の長さや張力を取り戻せない場合、腓腹筋(ふくらはぎの筋肉)の収縮力が十分に伝わらなくなります。

その結果、つま先立ちができない、あるいは長時間の歩行や階段の昇り降りが困難になるといった筋力低下の症状が残ります。また、患部の筋肉が萎縮して、左右のふくらはぎの太さに明らかな差(周径差)が生じることもあります。

後遺障害等級認定における3つの重要ポイント

アキレス腱の障害は「レントゲン写真に骨折線が写らない」ため、骨折と比べて後遺障害の審査が厳しくなる傾向があります。適正な等級を獲得するためには、次の3つのポイントを押さえておく必要があります。

1. 「自動運動」と「他動運動」の正確な測定

関節の可動域を測定する際、医師が手で動かして測る「他動値」だけでなく、被害者自身の筋肉の力で動かして測る「自動値」の双方を正確に記録してもらうことが極めて重要です。

アキレス腱断裂の場合、関節の構造自体が固まっているわけではなく、筋肉や腱の機能不全によって動かなくなるケースが多いため、自動運動における制限を詳細に診断書へ記載してもらう必要があります。

2. MRI検査等による画像的・客観的証拠の確保

単に「動かない」と訴えるだけでは、自賠責保険の審査において後遺障害として認められにくいのが実情です。

治療期間中にMRI検査を実施し、アキレス腱の断裂部がどのように癒合しているか、瘢痕化や断端の離開がないかを画像データとして残しておくことが、因果関係の強力な立証資料となります。

3. 左右の筋萎縮(周径差)の数値化

ふくらはぎの筋肉の衰えを証明するためには、左右のふくらはぎの太さ(周径)をメジャー等で正確に測定し、何センチの差があるかを診断書に明記してもらうことが有効です。

客観的な数値として記録されることで、日常生活における運動障害の重篤さが審査機関に伝わりやすくなります。

医師とのコミュニケーションと被害者請求の活用

後遺障害診断書を作成する主治医は、治療の専門家であっても、交通事故の損害賠償実務や後遺障害等級の基準に精通しているとは限りません。

そのため、ご自身の症状(痛み、つっぱり感、動かしにくさ、筋力低下など)を日頃から具体的に医師へ伝え、診断書に漏れなく記載してもらうことが大切です。また、保険会社任せにするのではなく、必要に応じて専門的な資料を添付できる被害者請求(自己請求)の手法を選択することも検討してください。

アキレス腱断裂後の後遺障害認定は専門的なアプローチが求められるため、疑問や不安を感じた段階で、交通事故に強い弁護士への相談をおすすめします。

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弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人 (いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

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