膵臓・肝臓など実質臓器の損害・切除による機能障害のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 臓器の一部切除
- インスリン処方等。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故によって腹部を強く強打した場合、肝臓や膵臓、脾臓といった実質臓器が損傷を受けることがあります。これらの臓器は生命維持や代謝に極めて重要な役割を果たしており、損傷の程度によっては臓器の一部または全部を切除する手術が行われます。
手術によって命を救うことはできても、その後に体の機能が低下したり、生活に大きな制約が生じたりすることが少なくありません。そのような場合、適切な後遺障害等級の認定を受けることが、正当な損害賠償金を獲得する上で極めて重要となります。
膵臓・肝臓など実質臓器の損傷と後遺障害の仕組み
交通事故における内臓の損傷は、外見からは分かりにくいため、後遺障害の認定において見過ごされやすい傾向にあります。しかし、肝臓や膵臓といった実質臓器の切除や機能低下は、身体の代謝機能や消化吸収機能に直結する深刻な問題です。
自賠責保険における後遺障害等級の認定では、腹部臓器の障害として、臓器の器質的障害(切除による形体の変化)や機能障害(代謝・消化機能の低下)が評価されます。どのような状態がどの等級に該当するのか、正確な基準を把握しておくことが被害者自身の権利を守る第一歩となります。
肝臓の損傷・切除による機能障害と等級認定
肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、栄養の代謝や解毒作用を担う極めて重要な臓器です。交通事故で肝臓を損傷し、部分切除などの手術を行った場合、残された肝臓の機能がどの程度維持されているかが審査のポイントになります。
肝機能障害の評価には、血液検査における肝機能数値(GOT、GPT、総ビリルビン、アルブミンなど)や、肝血流シンチグラフィなどの画像検査結果が用いられます。
- 肝臓の大部分を切除した場合や、著しい機能低下が残った場合には、その障害の程度に応じて上位等級(5級や7級など)の認定を検討する必要があります。
- 自覚症状が軽微であっても、器質的な切除痕が医学的に証明されることで、12級や14級の局部に頑固な神経症状を残すもの等に該当するケースもあります。
膵臓の損傷とインスリン処方・糖尿病の発症
膵臓は、消化酵素を分泌する外分泌機能と、血糖値をコントロールするホルモン(インスリンなど)を分泌する内分泌機能を持っています。交通事故の強い衝撃で膵臓が損傷し、膵頭部や膵体尾部を切除する手術が行われることがあります。
膵臓を大きく切除した場合、インスリンの分泌量が低下し、外傷性糖尿病を発症することがあります。インスリンの自己注射や厳格な食事制限が生涯にわたって必要になるケースも少なくありません。
- インスリン処方が恒常的に必要となるような重度の代謝障害が残った場合、その症状の重さに応じて適切な後遺障害等級の認定がなされます。
- 血糖コントロールの状況や、インスリン投与量に関する医師の診断書が、等級認定を左右する決定的な証拠となります。
腹部臓器の損害賠償請求で弁護士に相談すべき理由
膵臓や肝臓といった実質臓器の障害は、整形外科的な骨折などと異なり、損害保険会社にとっても専門的な知識が要求される分野です。そのため、保険会社から提示される示談案や後遺障害の等級認定が、実際の障害の重さよりも低く見積もられてしまうリスクがあります。
適正な賠償金を受け取るためには、以下の点に注意して交渉を進めることが不可欠です。
- 事故と内臓疾患・機能低下との因果関係を医学的に立証すること。
- 主治医に対して、日常生活や就労に与えている支障を詳細に記載した後遺障害診断書を作成してもらうこと。
- 過去の裁判例や医学的知見に基づき、逸失利益や慰謝料の額を正確に算出すること。
実質臓器の切除やインスリン処方を伴うような重大な事故に遭われた場合は、泣き寝入りをせず、交通事故損害賠償に精通した弁護士に早い段階で相談することをお勧めします。専門家のサポートを受けることで、適正な等級の獲得と、納得のいく損害賠償金の実現に向けた最善の道筋を立てることができます。
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