外傷性黄斑変性・網膜剥離による視力低下のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 事故直後の眼底検査
- 視力表計測。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故の衝撃によって眼部に強い外力が加わると、網膜や黄斑部に深刻なダメージを受け、視力低下や視野障害を引き起こすことがあります。その代表的な疾患が「外傷性黄斑変性」および「外傷性網膜剥離」です。
目に見える外傷がなくても、事故から時間が経って症状が現れるケースもあり、適切な初期対応が後遺障害等級認定や損害賠償請求において極めて重要となります。本記事では、事故直後におこなうべき検査や、被害者が知っておくべき専門的なポイントを弁護士の視点から解説します。
交通事故直後におこなうべき「眼底検査」と「視力表計測」の重要性
交通事故で頭部や顔面を強打した場合、脳震盪や骨折だけでなく、眼球内部の繊細な組織が損傷を受けている可能性があります。事故直後に医療機関を受診した際は、必ず眼科での専門的な検査を受けるようにしてください。
事故直後の眼底検査の役割
眼底検査は、瞳孔(散瞳薬を使用することが多いです)を開いて、網膜や黄斑、視神経の状態を直接観察する検査です。
外傷性網膜剥離や外傷性黄斑変性は、事故直後には自覚症状が乏しくても、数日〜数週間かけて網膜が剥がれてきたり、黄斑部にむくみや出血、萎縮が生じたりすることがあります。
事故直後に眼底検査を受けておくことで、「いつ受傷したか」という因果関係を医学的に証明しやすくなります。
視力表計測による客観的な視機能の評価
視力の低下を立証するためには、標準的な視力表による計測が不可欠です。
事故前から視力が低かった場合、加害者側から「既往症によるものだ」と主張されるリスクがあります。そのため、事故直後の正確な視力計測データをカルテに残しておくことが、将来的な後遺障害の申請において非常に強力な証拠となります。
また、視力だけでなく、視野の広さを測る「視野検査」や、もののゆがみを調べる「アムスラーチャート検査」なども併せておこなうことが推奨されます。
外傷性黄斑変性と網膜剥離の症状とリスク
網膜の中心部に位置する「黄斑」は、ものを見るために最も重要な部分です。ここにダメージを受ける外傷性黄斑変性では、中心視力の低下や、ものが歪んで見える「変視症(中心暗点)」が起こります。
一方、外傷性網膜剥離は、眼球への強い衝撃によって網膜が眼底から剥がれてしまう疾患です。放置すると失明に至る危険性もあり、緊急の手術が必要になるケースも少なくありません。
これらの眼の疾患は、治療を尽くしても視力や視野の障害が残ってしまうことが多く、後遺障害等級の対象となります。
後遺障害等級認定と適正な損害賠償請求のポイント
視力低下や視野障害が残存した場合、自賠責保険に対して後遺障害等級の申請を行います。眼の後遺障害は、視力だけでなく、調整機能や視野障害など多角的に評価されます。
医師の診断書と検査結果の一貫性
後遺障害等級の認定においては、医師が作成する「後遺障害診断書」の内容が決定的な意味を持ちます。
- 事故直後からのカルテや検査データ(眼底写真、OCT検査など)が揃っていること
- 症状固定の時点で、視力低下や視野狭窄が医学的に説明できること
- 被害者の自覚症状と他覚的所見(画像検査などの客観的データ)が一致していること
これらが揃っていることで、上位の等級認定が期待できるようになります。
示談交渉における注意点
保険会社から早期の示談を持ちかけられることがありますが、眼の障害は完治が難しく、将来の生活や仕事に重大な支障をきたします。焦って示談書にサインをしてしまうと、後から症状が悪化しても追加の請求ができなくなってしまいます。
正確な後遺障害等級を獲得し、慰謝料や逸失利益を含めた適正な賠償金を受け取るためには、専門的な知識が不可欠です。事故直後の検査記録の保全とあわせて、交通事故問題に強い弁護士への相談をぜひご検討ください。
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