交通事故の治療が終わり、いざ示談交渉がスタートしても、一向に話がまとまらない。 こちらが提示額への不満や、過失割合についての疑問を伝えても、相手の保険会社の担当者からは、
- 「上司(または社内の弁護士)に稟議を回しているので、少しお待ちください」
- 「こちらでもう一度調査をしていますので、来週まで時間をください」
といった言葉が繰り返され、2週間、1ヶ月とズルズル時間だけが過ぎていく……。 多くの被害者が、このような「交渉の長期化・膠着状態」に陥り、強いストレスと怒りを感じています。なぜ、保険会社はこんなに返答が遅いのでしょうか。
放置と遅延は保険会社の「戦術」である
もちろん、担当者が一人で何十件もの事故を抱えており、物理的に対応が遅れているという側面もあります。 しかし、本質的な理由はそこにありません。保険会社が交渉を引き延ばすのは、多くの場合、それが「被害者を諦めさせるための極めて有効な戦術」だからです。
被害者の「精神的な疲弊」を狙っている
交通事故の被害者は、事故のトラウマ、ケガの痛み、仕事への復帰など、ただでさえ日常生活において多大なストレスを抱えています。 そこに加えて、平日の日中に何度も保険会社と電話をし、専門用語で言い負かされそうになりながら交渉を続けることは、精神力を著しく消耗させます。
保険会社は、「時間をかけて放置し、のらりくらりと同じ説明を繰り返していれば、被害者はいずれ面倒になって音を上げるだろう」と熟知しています。 そして被害者が「もう疲れた。これ以上長引くくらいなら、最初の低い金額(任意保険基準)でいいから早く終わらせてスッキリしたい」と妥協のサインを出した瞬間を狙って、示談書を送りつけてくるのです。
「担当者の権限のなさ」も長期化の原因
また、交渉が長引くもう一つの理由として、窓口に出ている担当者個人の「権限(決裁権)のなさ」が挙げられます。
被害者が「あと10万円上げてくれれば示談する」と言ったとしても、担当者の一存で「わかりました」と決めることはできません。社内の厳しい規定(任意保険基準)を守らなければ自分の評価が下がるため、少しでも基準をオーバーする金額を出すには、直属の上司、さらにその上の決裁、あるいは顧問弁護士への相談といった煩雑な稟議を通す必要があります。
保険会社としては「素人の被害者相手に、わざわざ社内を説得してまで特例(増額)を認める必要はない」と考えるため、担当者は「上司の許可が下りませんでした」と冷たく突っぱねるか、返答を限界まで遅らせるという対応をとるのです。
膠着状態を打破する唯一の方法は「弁護士の介入」
被害者ご自身がどれだけ感情的に怒ったり、論理的に説明したりしても、保険会社の「引き延ばし戦術」や「社内規定の壁」を打ち破ることは非常に困難です。彼らはクレーム対応のプロであり、素人の感情的な訴えにはビクともしません。
この膠着状態を一瞬で打破できるのが、「弁護士の介入」です。
被害者が弁護士に依頼し、弁護士から保険会社に「受任通知(私が代理人になりましたという通知)」が送られた瞬間、状況は激変します。 なぜなら、弁護士が相手となった以上、保険会社は「これまでのような引き延ばしや適当な言い訳を続ければ、容赦なく裁判(訴訟)を起こされる」という強烈な危機感を持つからです。
裁判になれば、保険会社は遅延損害金や弁護士費用まで余計に支払うリスクを負うため、これまで「稟議が通らない」と出し渋っていた担当者の上司も、手のひらを返したように「弁護士基準(裁判基準)での満額和解」の決裁を急いで下すようになります。
保険会社との不毛なやり取りに疲れ果て、「もう適当なところで妥協しようか」と考えている方は、絶対に示談書にサインをしないでください。そのストレスと交渉のすべてを、夕陽ヶ丘法律事務所の弁護士が肩代わりいたします。私たちが介入することで、無駄な引き延ばしを許さず、迅速かつ最高額での解決を実現します。