事故相手が事故後に引っ越して住所が分からない時はどう調べる?のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 弁護士照会での住民票除票取得。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故の被害に遭った後、損害賠償の請求や示談交渉を進めようとした矢先に、加害者が引っ越してしまい連絡が取れなくなるというトラブルは少なくありません。
相手の住所が分からないと、内容証明郵便を送ることも、裁判を起こすこともできず、途方に暮れてしまう被害者の方も多くいらっしゃいます。しかし、諦める必要はありません。法的な手続きを踏めば、相手の新しい住所を突き止めることは十分に可能です。
ここでは、交通安全・損害賠償法に精通した交通事故専門弁護士の視点から、引っ越し先が分からない場合の具体的な調査方法と、弁護士を活用するメリットについて詳しく解説します。
事故相手の引っ越しで住所が分からないときに起きる問題
交通事故の示談交渉や損害賠償請求において、相手の正確な住所の把握は必須です。住所が分からないままでいると、以下のような深刻な問題が生じます。
内容証明郵便を送れない
示談交渉の申し入れや、時効を中断するための催告を行う際によく使われるのが「内容証明郵便」です。
しかし、宛先の住所が分からなければ郵送することができません。電話やメールで連絡がつくうちは良いですが、着信拒否などをされている場合は、交渉のテーブルにつくことすら困難になります。
裁判を起こすことができない
示談交渉が決裂した場合や、相手が誠実な対応をしない場合は、裁判所に損害賠償請求訴訟を提起することになります。
裁判を起こすには、訴状に被告(加害者)の正確な住所氏名を記載しなければなりません。宛先が不明では裁判所も受け付けないため、泣き寝入りせざるを得ない状況に追い込まれてしまうのです。
被害者が自分で引っ越し先を調べる方法の限界
相手の新しい住所を調べようと思い、自分で何とかしようとする被害者の方もいらっしゃいますが、個人で調査するには大きな法的な壁があります。
住民票や戸籍の附票は誰でも取れるわけではない
日本の法律では、プライバシー保護の観点から、他人の住民票や戸籍の附票(過去の住所の履歴が載っている書類)を無制限に取得することはできません。
被害者本人が役所の窓口に行っても、正当な理由と証拠がなければ、第三者である加害者の住民票を取得することは原則として拒否されてしまいます。
住民票の除票の保存期間に注意
引っ越しをした場合、元の住所地の役所には「住民票の除票」が保管されます。
ここで注意しなければならないのが、住民票の除票の保存期間は法律で「消除された日から5年間」と定められている点です。この期間を過ぎてしまうと、公的な記録から相手の足取りを追うことが完全に不可能になってしまいます。そのため、住所不明が発覚した場合は、一刻も早い対応が必要となります。
弁護士照会を用いた住民票除票の取得方法
個人では取得が難しい加害者の新しい住所ですが、弁護士に依頼することで「弁護士会照会(23条照会)」という強力な手段を使うことができます。
弁護士会照会(23条照会)とは
弁護士法第23条の2に基づき、弁護士が受任している事件を円滑に遂行するために、所属する弁護士会を通じて官公庁や企業などに必要な情報の照会を行う制度です。
交通事故の損害賠償請求という正当な理由があれば、弁護士会を通じて加害者の前住所地の役所に対し、住民票の除票の開示を求めることができます。
住民票の除票から新しい住所を特定する流れ
弁護士会照会を用いた具体的な調査と特定までの流れは以下の通りです。
- 弁護士が事故当時の相手の住所を基に、前住所地の役所へ住民票の除票を請求する
- 住民票の除票には、転出先の住所(新しい住所)が記載されているため、これを確認する
- 新しい住所地に再度転居を繰り返している場合は、戸籍の附票などを辿って現在の所在地まで調査を行う
- 判明した新住所宛てに、改めて損害賠償請求の書面を送付する
このように、専門的な法的手続きを踏むことで、行方不明になった相手の居場所を法的に合法的な手段で突き止めることが可能になります。
住所不明の相手に泣き寝入りしないための対応策
事故の相手が引っ越してしまい、連絡が取れなくて困惑しているときは、以下のステップで冷静に対処しましょう。
警察や保険会社に協力を仰ぐ
まずは、事故を担当している警察署や、ご自身が加入している任意保険会社の担当者に、相手の新しい連絡先や転居先の情報がないか確認してみましょう。保険会社が独自に調査して判明するケースもあります。
早めに交通事故専門の弁護士に相談する
自力での調査や交渉が困難だと感じたら、できるだけ早い段階で交通事故の損害賠償請求に強い弁護士に相談することを強くおすすめします。
前述の通り、住民票の除票には5年の保存期間というタイムリミットが存在します。また、住所の調査だけでなく、相手の行方が分からない状況下での適切な法的アプローチ(公示送達の準備など)についても、専門的なアドバイスと実務対応を受けることができます。
事故の相手が勝手に引っ越したからといって、正当な賠償金を受け取る権利が消えるわけではありません。泣き寝入りしてしまう前に、まずは専門家である弁護士へご相談ください。
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