交通事故で「骨折のプレート除去手術」を受ける時期と費用のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 症状固定後の手術費用の一括請求。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故による骨折治療で、患部を固定するためにプレートやボルトなどの金属製医療器具を入れる手術を受ける方は少なくありません。そして、骨が治った後にそのプレートを除去するための「抜釘(ばってい)手術」の時期や、その費用が加害者に請求できるのかという点は、多くの被害者が悩まれるポイントです。
ここでは、交通安全・損害賠償法に精通した弁護士の視点から、プレート除去手術を受ける適切な時期や、費用請求の仕組みについて詳しく解説します。
プレート除去手術を受ける適切な時期とは
プレートなどの金属製固定器具をいつ抜くべきかについては、医学的な判断が最優先されます。骨の癒合状態や患者の年齢、日常生活や仕事の負担などを総合的に考慮して決定されます。
骨が完全に癒合してから行うのが原則
骨折部の癒合が不十分な段階でプレートを除去してしまうと、再骨折のリスクが非常に高くなります。そのため、一般的には骨折から6ヶ月から1年程度の期間が経過し、レントゲン画像などで骨が十分に固まっている(骨癒合が完了している)ことが確認されてから手術時期が検討されます。
焦って早期に除去を希望するのではなく、担当医と十分に相談のうえで決定することが大切です。
症状固定とプレート除去手術の関係
法律上の「症状固定」とは、これ以上治療を続けても劇的な改善が見込めない状態(治療の終了)を指します。プレート除去手術は、この症状固定を迎えた「後」に行われるケースが一般的です。
ここで注意が必要なのは、プレート除去手術は「新たな怪我の治療」ではなく、最初の交通事故による治療の延長線上にある不可避な処置として扱われる点です。そのため、症状固定後に実施されるものであっても、必要な費用は賠償の対象に含まれます。
プレート除去手術の費用は加害者に請求できる
「症状固定したのだから、その後の手術費用は自己負担になるのではないか」と不安に思う被害者の方も多いですが、結論からお伝えすると、プレート除去手術にかかる費用は加害者側の自賠責保険や任意保険に対して請求可能です。
請求できる費用の範囲
プレート除去手術に関連して請求できるのは、医療費だけではありません。具体的には以下のような項目が賠償の対象となります。
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手術費用および入院・通院に関わる治療費
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入院中の食事代や雑費
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通院のための交通費(電車賃、タクシー代など)
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手術や入院によって仕事を休んだ場合の休業損害
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入院・通院に伴う入通院慰謝料
これらは、事故との間に相当因果関係がある費用として認められます。
示談前に「将来治療費」として一括請求する仕組み
多くの交通事故では、すべての損害をまとめて一度に解決する「示談」を行います。しかし、プレート除去手術の時期が示談のタイミングより先になる場合、どうすればよいのでしょうか。
この場合、医師に「将来、プレート除去手術が必要である(費用はおよそ〇〇円程度、期間は〇日間)」という旨の意見書や診断書を作成してもらい、将来治療費として示談交渉時に含めて一括請求することになります。
もし、将来の手術費用を見積もらずに示談を成立させてしまうと、後から「やっぱり手術が必要になったので費用を払ってほしい」と加害者側に請求することが極めて難しくなるため、十分に注意してください。
トラブルを防ぎスムーズに請求するための注意点
プレート除去手術の費用を加害者側からスムーズに受け取るためには、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。
医師の必要性の判断が不可欠
プレート除去手術を受けること自体は任意である場合も多く、「抜かなくても生活に支障がない」と判断されるケースもあります。しかし、医学的に必要性があると認められない自己都合での手術(美容目的や本人の過度な不安など)と判断されると、保険会社から費用の支払いを拒否される可能性があります。
主治医に対し、医学的に除去が必要である理由をカルテや診断書に明確に記載してもらうことが重要です。
保険会社との事前協議を進める
示談をする前にプレート除去手術の予定がある場合は、必ず事前に相手方保険会社に対して「将来、抜釘手術を行う予定である」旨を伝えておきましょう。
保険会社との間で、将来の治療費やそれに伴う休業損害、慰謝料の金額について事前に合意を形成しておくことで、示談後の金銭トラブルを未然に防ぐことができます。
弁護士への相談という選択肢
将来の手術費用をめぐって保険会社と揉めるケースや、適切な賠償額の算定に迷うケースは少なくありません。特に、後遺障害が認定されている場合、プレート除去によって等級に影響が出るのではないかといった複雑な問題も生じ得ます。
適正な時期に安心して手術を受け、すべての損害を漏れなく回収するためにも、交通事故に精通した弁護士に早い段階で相談することをおすすめします。専門家のサポートを受けることで、複雑な保険会社とのやり取りを任せ、ご自身の治療やリハビリに専念することができます。
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