交通事故で「骨折がくっつかない(偽関節)」と言われたらのポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 専門医の受診
- 後遺障害等級の検討。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
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交通事故で大きな衝撃を受けると、骨折を負うことは少なくありません。通常、骨折は適切な治療を行えば数ヶ月程度で治癒するものですが、中には「骨折がくっつかない(偽関節)」と医師から告げられるケースがあります。
骨が癒合しない状態が続くと、身体的な苦痛だけでなく、今後の生活や損害賠償請求(示談交渉)においても大きな不安が生じます。この記事では、偽関節と診断された場合に被害者が取るべき専門的な対応と、後遺障害等級の認定に向けたポイントを解説します。
骨折がくっつかない「偽関節」とはどのような状態か
交通事故による強い外力で骨が折れた場合、本来は時間の経過とともに骨が再生・結合します。しかし、骨折部の血流が悪い場合や、固定が不十分であった場合、あるいは感染症などの要因により、骨がくっつかないまま関節のような異常な可動性を持ってしまうことがあります。これが「偽関節(ぎかんせつ)」と呼ばれる状態です。
偽関節がもたらす肉体的・法的な問題点
偽関節になると、骨折部がぐらつくため、体重を支えられない、痛みが引かないといった深刻な機能障害が残ります。
交通法規や損害賠償の実務においては、この「骨がくっついていない」という事実が、のちの後遺障害等級認定において極めて重要な意味を持ちます。単なる「治癒過程の遅れ」ではなく、医学的に骨折部の癒合が得られない「癒合不全(偽関節)」として固定したとみなされる必要があるのです。
専門医の受診と治療の継続が最優先
「骨がくっつかないかもしれない」と言われたら、まずはセカンドオピニオンも含めて整形外科の専門医による正確な診断を受けることが何よりも重要です。
保存療法から外科的治療(手術)の検討
偽関節と診断された場合、主治医から追加の治療提案がなされます。
- 整形外科の専門医による綿密な画像検査(CTやMRIなど)を受ける
- 骨移植術や再固定術といった外科的治療の可能性を検討する
- 医師の指示に従ってリハビリや治療を途切れなく継続する
ここで勝手に通院をやめてしまうと、「症状固定」の時期が曖昧になり、後遺障害の申請時に不利に働くおそれがあります。保険会社から「もう治療終了(症状固定)ですね」と促されても、医師と相談しながら慎重に判断することが肝要です。
後遺障害等級の検討と適正な申請準備
治療を尽くしたにもかかわらず、最終的に偽関節が残ってしまった場合、自賠責保険に対して後遺障害等級の申請を行うことになります。
偽関節で該当しうる後遺障害の等級
偽関節の部位や症状の程度によって、認定される等級は異なります。主な目安は以下の通りです。
- 上肢(腕や手)または下肢(脚や足)に偽関節を残すもの:7級9号または12級8号など
- 長管骨(上腕骨や大腿骨など)に著しい偽関節を残すもの:上位等級に該当する可能性が高まる
偽関節の大きさや、どれほど日常生活や労働に支障が出ているかが厳しく審査されます。
診断書と画像データの重要性
後遺障害等級を適正に獲得するためには、主治医に作成してもらう後遺障害診断書が極めて重要です。
- 医師に「偽関節」としての医学的所見を明確に記載してもらう
- レントゲンやCTなどの画像データを確実に揃える
- 痛みの程度や日常生活の制限を具体的に伝える
不十分な診断書のまま申請してしまうと、本来よりも低い等級に認定されたり、非該当になってしまったりするリスクがあります。
示談交渉への備えと弁護士への相談
後遺障害等級が認定されると、それに応じた「後遺障害慰謝料」や「逸失利益」を加害者側に請求できるようになります。しかし、保険会社から提示される示談金は、法的な適正基準(裁判基準)よりも大幅に低いことが少なくありません。
特に偽関節のような重い後遺障害が残った事案では、労働能力喪失の期間や割合について、保険会社と見解が対立しやすくなります。
交通事故被害者が泣き寝入りしないためには、医学的な見地から偽関節の重篤さを証明しつつ、法的な損害賠償請求を組み立てる必要があります。骨折がくっつかずに悩んでいる段階で、交通事故に精通した弁護士に一度相談してみることを強くお勧めします。専門家のサポートを受けることで、適正な等級獲得と納得のいく賠償金の実現に近づくことができます。
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