交通事故で「歩行困難になりバリアフリー工事」を行った時のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 重度後遺障害時の自宅改修費賠償。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故によって重度な後遺障害が残り、歩行困難となった場合、被害者やそのご家族にとって大きな壁となるのが自宅での生活です。車椅子生活や杖での歩行を余儀なくされたとき、元の自宅のままでは段差や狭い廊下が大きな障害となり、自立した生活を送ることが困難になります。
このような状況において、自宅のバリアフリー化(リフォーム)を行うための費用が加害者側に請求できるのかどうかは、今後の生活を再建する上で極めて重要な問題です。専門弁護士の視点から、賠償請求の法的根拠や認められるためのポイントを分かりやすく解説します。
自宅のバリアフリー工事費は損害賠償請求できるのか
交通事故が原因で歩行困難や車椅子利用となり、自宅の改修が必要になった場合、その工事費用は原則として損害賠償の対象に含まれます。民法上の損害賠償請求権に基づき、事故がなければ必要なかった費用として加害者に請求することが可能です。
しかし、どのような工事であっても全額が認められるわけではありません。「なぜその工事が必要なのか」「被害者の障害等級や身体状況に合致しているか」が厳しく審査されることになります。
損害項目としての位置づけ
自宅改修費は、多くの場合「将来の介護費」や「物的損害」の一種として位置づけられます。
事故前と同じように生活することが物理的に不可能になったため、生活環境を身体状況に適応させるために要する費用として法的正当性が認められます。
過去の裁判例における判断傾向
裁判実務においても、重度後遺障害(特に下肢の機能障害や脊髄損傷などによる歩行困難)を負った被害者の自宅改造費は、必要性・相当性が認められる傾向にあります。
ただし、過剰な高級仕様へのリフォームや、障害の程度に対して不釣り合いな大規模工事は認められません。あくまで「必要最小限度のバリアフリー化」が基準となります。
バリアフリー工事費が認められるための重要な条件
加害者側(任意保険会社など)から自宅改修費の全額を引き出す、あるいは裁判で勝訴するためには、いくつかのクリアすべき条件が存在します。
これらを証明できなければ、保険会社から「過剰な工事である」「自己負担ですべきだ」と減額や拒絶をされる可能性が高まります。
医師の指示と医学的必要性
もっとも重要なのは、そのバリアフリー工事が医学的に見て必要不可欠であるという点です。
主治医に対し、歩行困難な状態や車椅子利用の必要性をカルテや後遺障害診断書、あるいは別途の意見書に明記してもらう必要があります。「自宅の廊下が狭いため車椅子対応への拡張工事が必要」「玄関の段差解消スロープや手すりの設置が不可欠」といった具体的な医学的根拠が求められます。
障害の程度(後遺障害等級)との整合性
一般的に、下肢の機能に著しい障害を残す重度(おおむね1級から3級程度)の後遺障害が認定されている場合、バリアフリー工事の必要性が認められやすくなります。
軽度の障害であると、既存の住宅で工夫して生活できると判断され、工事費の請求が制限されるケースもあるため注意が必要です。
具体的に請求できる工事の範囲と注意点
バリアフリー工事とひと口に言っても、家全体を改築するようなものから部分的な改修まで様々です。どの範囲までが賠償の対象となるのでしょうか。
実務上、認められやすい工事と、トラブルになりやすいポイントを整理しておきましょう。
認められやすい主な工事内容
- 玄関や勝手口の段差解消工事(スロープ設置や段差スライド)
- 廊下や出入り口の幅の拡張(車椅子が通るための工事)
- 浴室のバリアフリー化(またぎやすい浴槽への交換、手すり設置)
- トイレの洋式化および広さの確保、手すりの設置
- 居室の床の段差解消および車椅子対応の床材への張り替え
これらの工事を行う際は、必ず複数の業者から見積もりを取り、適正価格であることを証明できるように準備しておくことが大切です。
保険会社との交渉における注意点
保険会社は、示談交渉の段階で「自宅改修費は高額すぎる」「簡易的なスロープや福祉用具のレンタルで代用できるはずだ」と主張してくることがよくあります。
また、持ち家ではなく賃貸住宅に住んでいる場合の原状回復費用や、将来引っ越す場合の費用との兼ね合いなど、専門的な判断を要する場面も少なくありません。
保険会社の言いなりになって諦めてしまう前に、交通事故の損害賠償に精通した弁護士に一度相談することをおすすめします。適正な賠償金を獲得し、安心して新しい生活環境をスタートさせるための心強いサポートを受けることができます。
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