右直事故(右折車と直進車)の基本過失割合(80対20)と修正のポイント
交通事故にあわれた際、相手方保険会社との交渉や各種手続において以下のポイントを把握しておくことが極めて重要です。
- 直進優先
- 右折直前割り込み。
弁護士基準(裁判所基準)での適正解決に向けて
交通事故の被害では、保険会社の提示額(自賠責基準や任意保険社内基準)と、裁判所や弁護士が適用する弁護士基準(裁判所基準)との間に大きな乖離が存在するケースが多々あります。
2020年4月の民法改正に伴う最新の法定利率(年3%)や適正な慰謝料計算基準に沿って対応することで、賠償額が増額する可能性が高まります。妥協される前に、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。
交通事故の中でも、交差点で発生する右折車と直進車の事故(いわゆる右直事故)は非常に多く見られます。信号機のある交差点や見通しの良い交差点であっても、一瞬の判断ミスや見落としから大事故に発展するケースが後を絶ちません。
被害者として最も気になるのは、「自分にも過失があると言われたけれど、本当に妥当なのだろうか」という点ではないでしょうか。
この記事では、右直事故における基本の過失割合と、過失割合を変動させる「修正要素」について、交通事故に精通した弁護士が詳しく解説します。
右直事故の基本過失割合(80対20)の考え方
信号機がある交差点において、青信号で直進する車と、同じく青信号で右折する車が衝突した場合の基本過失割合は、一般的に直進車20%:右折車80%となります。
なぜ直進車にも過失がつくのか
「自分は青信号で直進していた被害者なのに、なぜ過失が20%もつくのか納得がいかない」という声をよく耳にします。
交通法規上、直進車には優先権がありますが、運転者には「前方をよく注視し、危険を避けるための措置をとる義務(安全運転義務)」があります。そのため、右折車が曲がってくるかもしれないと予測し、衝突を回避する行動をとるべきだったという理由から、直進車にも一定の責任(過失)が認められてしまうのです。
直進優先の原則と例外
道路交通法では、直進車が優先されることが原則です(直進優先の原則)。
しかし、右折車が先に交差点に進入し、右折を完了しようとしている場合や、あきらかな直前割り込みである場合など、状況によっては直進車側の過失がさらに低くなるケースもあります。
過失割合が変動する「修正要素」とは
事故の基本過失割合はあくまで目安であり、実際の事故現場の状況や双方の運転状況によって修正が加えられます。これを修正要素と呼びます。
過失割合を大きく左右する具体的な修正要素について見ていきましょう。
直進車側の修正要素(直進車の過失が加算されるケース)
直進車側に以下のような違反や不注意があった場合、直進車の過失割合が引き上げられます(直進車に有利な要素は減算されます)。
- 著しいスピード違反(時速15km以上30km未満未満、または30km以上)
- 前方不注意(スマホの操作や脇見運転など)
- 黄信号での無理な進入(黄色信号で交差点に進入した場合)
右折車側の修正要素(右折車の過失が加算されるケース)
逆に、右折車側に悪質な違反や危険な運転があった場合は、右折車の責任が重くなり、直進車の過失割合が引き下げられます。
- 大回り右折・小回り右折(道路交通法に違反した軌道での右折)
- 合図(ウインカー)を出さなかった、または遅かった場合
- 直前での無理な右折割り込み(直進車の進路をふさぐような危険な右折)
- 夜間の無灯火や、飲酒・薬物使用などの著しい違反
被害者が知るべき過失割合の示談交渉の注意点
保険会社から提示される過失割合が、必ずしも正確であるとは限りません。特に、加害者の主張に基づいた不利な割合が提示されているケースも少なくありません。
保険会社の提示を鵜呑みにしない
事故直後の混乱した状況や、加害者の主張が一方的に通った状態で作成された実況見分調書をもとに、保険会社が過失割合を算出していることがあります。
「直進車だから20%は仕方がない」と諦めてしまう前に、ドライブレコーダーの映像や防犯カメラの映像、目撃者の証言など、客観的な証拠を集めることが極めて重要です。
弁護士に相談するメリット
過失割合が「80対20」から「90対10」、あるいは「100対0」に変わるだけで、受け取れる損害賠償金の総額は大きく変わります。特に大きな怪我を負った人身事故の場合、わずか数パーセントの過失割合の差が数十万円から数百万円の金銭的損失につながります。
納得のいく適正な過失割合を導き出すためには、過去の裁判例に精通した弁護士への相談が最も有効な解決手段となります。早期に専門家へ相談し、適正な示談交渉を進めましょう。
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