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刑事弁護の流れ

Q 控訴審でも、任意開示請求が認められますか。

2024/01/05 更新

任意開示請求

(1)公判前整理手続では、刑事訴訟法の規定にしたがって、類型証拠開示請求(刑事訴訟法316条の14)、主張関連証拠開示請求(刑事訴訟法316条の20)をすることになります。

(2)これに対して、控訴審ではこれらの規定はありません。証拠開示を求めるのであれば任意開示の方法で進めていくことになります。

(3)任意開示請求をする際にも、弁護人としては検察官 請求証拠の信用性を判断するのに必要な証拠を開示するのか(類型証拠に相当する証拠)、弁護人が主張する事実を立証でするために開示請求をするのか(主張関連証拠に該当する証拠)を明示する必要があります。

(4)控訴審段階では、任意開示を柔軟に認めてくれない検察官が多数です。

証拠開示命令

 検察官が任意開示に応じない場合には、最決昭44年4月25日刑集23巻4号248頁の要件を満たすことを主張した上で、裁判所に対し「(検察官に対する)証拠開示命令を出して下さい。」との証拠開示命令の申立てを行うことになります。

【ポイント】最決昭44・4・25刑集23巻4号248頁
(1)裁判所は、証拠調べの段階に入った後,弁護人から、具体的必要性を示して、 一定の証拠を弁護人に閲覧させるよう検察官に命ぜられたい旨の申出がなされた場合、事案の性質、審理の状況、閲覧を求める証拠の種類および内容、閲覧の時期、程度および方法、その他諸般の事情を勘案し、その閲覧が被告人の防禦のため特に重要であり、かつこれにより罪証隠滅、証人威迫等の弊害を招来するおそれがなく、相当と認めるときは,その訴訟指揮権に基づき、検察官に対し、その所持する証拠を弁護人に閲覧させることを命ずることができる。
(2)証拠の全部開示等の網羅的な開示は認められない。
(3)具体的には、①証拠の内容と、証拠開示の必要性、②証拠開示をしても証拠隠滅・証人威迫の危険がないことを説明する必要がある。

令和  年(わ)第●●号 ●●被告事件
被告人 ●●
                      任意開示請求書
                                  令和  年  月  日
大阪地方検察庁 検察官 検事     殿
(参考送付:大阪地方裁判所 第●刑事部合議係 御中)
                                  弁護人  井上正人 
第1 初めに
(1)弁護人は、検察官に対し以下任意開示を行う。
(2)以下、供述録取書等とは、供述調書のほか、供述書,上申書,被害届,証人 尋問調書,録音・録画媒体等の一切を含む趣旨である(刑訴法316条の14第2号参照)。
(3)なお、開示請求に対する回答については、①存在するのか、存在しないのか、②存在しないとして、検察官の手許には存在しないとの意味なのか、その証拠が警察にもないという意味なのか,③証拠自体は存在するが、開示の必要性がなく開示しないという意味なのかを明確にした上で回答頂きたい。

第2 任意開示請求書を求める証拠
 1 被告人の供述録取書等
   弁護人は、(既に開示された証拠を除いて)被告人の供述録取書等及び取調べ状況報告書の開示を求める。
 2 被害者(●●氏)の供述録取書等
   弁護人は、(既に開示された証拠を除いて)被害者(●●)の供述録取書等の開示を求める。
 3 被告人の精神疾患等を示す証拠
(1)証拠の明示
 被告人の精神疾患(うつを含みこれに限られない)に関する医師の供述録取書等、診療記録等、その他被告人の精神疾患の程度や責任能力を示す一切の証拠(既に開示されたものを除く。)
(2)開示の必要性
 被告人は精神疾患(うつ病)を患って通院し、犯行時の様子も詳しく覚えていない。被告人の責任能力について争うかどうか判断するうえで弁護活動に必要な証拠である。
                                  以上 
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