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感染していた家族(親・配偶者)が亡くなった場合:遺族(相続人)が給付金を請求する要件

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q 「B型肝炎に感染した家族が亡くなってしまいましたが、遺族である私たちでも給付金を請求することはできますか?」
A 【請求要件】はい、お亡くなりになった感染者の相続人(子、配偶者、親など)であれば、遺族ご自身が原告となって国に対して国家賠償請求訴訟を起こし、給付金を受け取る権利を継承して請求することができます。
【手続きのポイント】故人のカルテや母子手帳など、集めるべき証拠書類が多岐にわたるため、相続人の方の負担を大きく軽減しスムーズに手続きを進めるためにも、まずはB型肝炎訴訟に精通した弁護士へご相談いただくことを強くおすすめします。

B型肝炎で亡くなった家族の無念を晴らすために

B型肝炎ウイルスに感染していたご家族(親や配偶者など)が亡くなられた場合、「本人が亡くなってしまったら、もう国からの給付金は受け取れないのではないか」と諦めてしまう方は少なくありません。しかし、B型肝炎訴訟において、亡くなった感染者の「給付金を受け取る権利」は相続人に引き継がれます。

つまり、残されたご遺族が原告となり、国に対して国家賠償請求(B型肝炎訴訟)を起こすことで、未払いとなっている給付金を受け取ることが可能です。

遺族(相続人)が原告となるための基本要件

ご遺族が給付金を請求するためには、まず亡くなられたご本人が「B型肝炎給付金の支給要件」を満たしていることを証明する必要があります。基本的には以下の要件が対象となります。

  1. 昭和23年7月1日から昭和63年1月27日までに満7歳になるまでの間に集団予防接種等を受けたこと

  2. B型肝炎ウイルスに持続感染していること(またはしていたこと)

  3. 母子感染など、集団予防接種等以外の感染原因がないこと

これらに加えて、ご遺族が請求を行う場合は、「請求者が正当な相続人であること」を示す書類(戸籍謄本や改製原戸籍など、亡くなられた方と請求者の関係を証明するもの)が必要となります。

どのようなご遺族が請求できるのか?

請求権を引き継ぐことができるのは、民法で定められた法定相続人です。具体的には以下のような方が該当します。

  • 配偶者(常に相続人となります)

  • 子ども(第一順位。亡くなっている場合はその子どもである孫)

  • (第二順位。子どもや孫がいない場合)

  • 兄弟姉妹(第三順位。子どもや親がいない場合)

複数人の相続人がいる場合、全員で共同して請求することも、代表者がまとめて手続きを行うことも可能です。

必要となる証拠や資料について

亡くなられた方の手続きを行う際、最大の壁となるのが「証拠集め」です。ご本人が存命であれば血液検査などを新たに行うことができますが、亡くなられている場合は、過去の医療記録等から証明しなければなりません。

具体的には以下のような資料が用いられます。

  • 死亡診断書や死体検案書

  • 過去のカルテ(診療録)や検査結果

  • 身体障害者手帳(肝臓機能障害によるもの)

  • 母子健康手帳や予防接種台帳の記録

医療機関におけるカルテの保存期間は原則として5年と定められているため、亡くなられてから時間が経過している場合、資料の収集が難航するケースがあります。しかし、他の医療記録や遺品の中から証拠が見つかることもありますので、諦めずに専門家へ相談することが重要です。

専門的な知識が必要な手続きは弁護士へ

ご遺族によるB型肝炎訴訟は、亡くなられた方の過去の病歴や戸籍を遡って調査する必要があるため、ご自身だけで手続きを進めるのは非常に負担が大きくなります。法律と医療の両方に精通した弁護士のサポートを受けることで、スムーズに要件の確認や証拠集めを進めることができます。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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