この記事の要点まとめ
死亡した感染者の相続人(子、配偶者、親等)が原告となって裁判を起こす権利。
B型肝炎で亡くなった家族の無念を晴らすために
B型肝炎ウイルスに感染していたご家族(親や配偶者など)が亡くなられた場合、「本人が亡くなってしまったら、もう国からの給付金は受け取れないのではないか」と諦めてしまう方は少なくありません。しかし、B型肝炎訴訟において、亡くなった感染者の「給付金を受け取る権利」は相続人に引き継がれます。
つまり、残されたご遺族が原告となり、国に対して国家賠償請求(B型肝炎訴訟)を起こすことで、未払いとなっている給付金を受け取ることが可能です。
遺族(相続人)が原告となるための基本要件
ご遺族が給付金を請求するためには、まず亡くなられたご本人が「B型肝炎給付金の支給要件」を満たしていることを証明する必要があります。基本的には以下の要件が対象となります。
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昭和23年7月1日から昭和63年1月27日までに満7歳になるまでの間に集団予防接種等を受けたこと
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B型肝炎ウイルスに持続感染していること(またはしていたこと)
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母子感染など、集団予防接種等以外の感染原因がないこと
これらに加えて、ご遺族が請求を行う場合は、「請求者が正当な相続人であること」を示す書類(戸籍謄本や改製原戸籍など、亡くなられた方と請求者の関係を証明するもの)が必要となります。
どのようなご遺族が請求できるのか?
請求権を引き継ぐことができるのは、民法で定められた法定相続人です。具体的には以下のような方が該当します。
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配偶者(常に相続人となります)
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子ども(第一順位。亡くなっている場合はその子どもである孫)
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親(第二順位。子どもや孫がいない場合)
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兄弟姉妹(第三順位。子どもや親がいない場合)
複数人の相続人がいる場合、全員で共同して請求することも、代表者がまとめて手続きを行うことも可能です。
必要となる証拠や資料について
亡くなられた方の手続きを行う際、最大の壁となるのが「証拠集め」です。ご本人が存命であれば血液検査などを新たに行うことができますが、亡くなられている場合は、過去の医療記録等から証明しなければなりません。
具体的には以下のような資料が用いられます。
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死亡診断書や死体検案書
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過去のカルテ(診療録)や検査結果
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身体障害者手帳(肝臓機能障害によるもの)
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母子健康手帳や予防接種台帳の記録
医療機関におけるカルテの保存期間は原則として5年と定められているため、亡くなられてから時間が経過している場合、資料の収集が難航するケースがあります。しかし、他の医療記録や遺品の中から証拠が見つかることもありますので、諦めずに専門家へ相談することが重要です。
専門的な知識が必要な手続きは弁護士へ
ご遺族によるB型肝炎訴訟は、亡くなられた方の過去の病歴や戸籍を遡って調査する必要があるため、ご自身だけで手続きを進めるのは非常に負担が大きくなります。法律と医療の両方に精通した弁護士のサポートを受けることで、スムーズに要件の確認や証拠集めを進めることができます。
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