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高齢の和解者が給付金を受け取る際の「信託」や「成年後見」を活用した財産管理

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q 「高齢の和解者が受け取る高額なB型肝炎給付金は、認知症が進んでいる場合どのように管理すれば安全ですか?」
A 【家族信託や成年後見制度の活用】認知症の進行により数千万円にのぼる給付金が詐欺や不当請求に晒されるリスクを防ぐため、「家族信託」や「成年後見制度」を利用して財産を安全に管理・運用することが極めて有効です。
【弁護士によるサポート】受給者の状況や家族構成に合わせた最適な財産管理方法の選定から手続きまで、B型肝炎訴訟に精通した弁護士に事前に相談することで、大切な財産を確実に守ることができます。

高額な給付金を受け取った後の財産管理の課題

B型肝炎給付金は、病状(肝硬変や肝がんなど)によっては数百万円から数千万円という高額な慰謝料が支給される場合があります。長年の苦しみに対する正当な賠償として、ご本人やご家族の今後の生活を支える大切な資金となります。
しかし、こうしたまとまった資金がご自身の銀行口座に振り込まれた後、年齢を重ねていく中で「財産管理」という新たな課題に直面するケースが増えています。特に、加齢や病気の進行によってご本人の判断能力が低下してしまった場合、大切な給付金が危険に晒される可能性があります。

認知症による詐欺被害や不当請求のリスク

ご高齢の方や、将来的に認知症を発症してしまった場合、最も懸念されるのが「金融詐欺」や「悪質な訪問販売」などによる被害です。振り込め詐欺や投資詐欺のターゲットにされ、数千万円という大切なお金を騙し取られてしまう事件は後を絶ちません。
また、判断能力が低下した状態では、ご自身の口座から預金を引き出すことや、施設の入居費用を振り込むといった日常的な金融取引すら凍結されてしまう(口座凍結)リスクがあります。ご本人の治療費や生活費のために給付金を使いたいのに、ご家族であっても勝手に引き出すことができず、生活に困窮してしまうという事態が起こり得るのです。

家族信託などを活用した安全な口座管理の重要性

このようなリスクを防ぐために、給付金を受け取った段階で「将来の財産管理的」な仕組みを作っておくことが非常に重要です。
近年注目されているのが家族信託という制度です。ご本人の判断能力がしっかりしているうちに、信頼できるご家族(お子様など)に預金の管理や処分を任せる契約を結んでおくことで、もし将来認知症などで判断能力が低下しても、口座が凍結されることなく、ご家族が治療費や生活費のために適切にお金を管理・引き出すことができます。
また、成年後見制度を利用して、家庭裁判所に選任された後見人に財産管理を任せる方法もあります。
大切な給付金を詐欺や不当請求から守り、確実にご自身やご家族のために活用できるよう、受給後の資金管理や保全についても、早めに対策を検討しておくことが大切です。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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