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多重債務で「自己破産手続き中」の原告がB型肝炎給付金を受け取る際の注意

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q 「自己破産手続き中にB型肝炎給付金を受け取った場合、給付金は没収されてしまうのですか?」
A 【原則と配当のリスク】破産手続きの開始決定後に受け取ったB型肝炎給付金は原則として「破産財団」の一部とみなされ、債権者への配当原資として差し押さえられる可能性があります。
【手元に残すための対策】裁判所に対して「自由財産拡張の申し立て」を行うことや、破産管財人との早期の協議・適切な手続きを進めることで、給付金を手元に残せる場合があります。不利益を避けるためにも、破産手続きとB型肝炎訴訟の両方に精通した弁護士へ速やかにご相談ください。

破産手続き中のB型肝炎給付金請求

ご自身が自己破産の手続き中、あるいはこれから破産を申し立てる予定であっても、B型肝炎給付金の請求自体を行うことは可能です。しかし、受け取った和解金(給付金)が手元に残るのか、それとも借金の返済(債権者への配当)に充てられてしまうのかについては、慎重な対応が求められます。

自己破産の手続き中において、まとまった財産を取得した場合、原則としてそれは破産管財人によって回収され、債権者に分配される「破産財団」に組み込まれます。

自由財産拡張の申し立て

B型肝炎給付金は、ご自身が受けた健康被害に対する慰謝料(損害賠償)という性質を持っています。そのため、受け取った和解金すべてが没収されるわけではありません。

裁判所に対して「自由財産拡張の申し立て」を行うことで、病気の治療費や今後の生活に必要な資金として、和解金の一部または全部を「手元に残してよい財産(自由財産)」として認めてもらえる可能性があります。この申し立てが認められるかどうかは、ご自身の健康状態や生活状況、裁判所の判断に委ねられます。

破産管財人との協議の重要性

破産手続きが進行している間は、訴訟の進行や和解金の受け取りについて、「破産管財人(裁判所から選任された弁護士)」と密接に協議を行う必要があります。管財人に無断で和解金を受け取ったり消費したりすると、免責(借金がゼロになること)が認められなくなるなどの重大なペナルティを受ける恐れがあります。

もし、亡くなった親の給付金を相続人として受け取る途中で破産した場合(海外財産を含む国際相続が絡む場合はさらに複雑化します)、遺産分割の取り扱いについても管財人の指示を仰ぐ必要があります。破産とB型肝炎訴訟の両方に精通した弁護士に依頼し、連携して手続きを進めることが不可欠です。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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