【給付金請求に向けた対策と専門家の役割】この壁に直面した場合でも、他のきょうだい等の陽性データや、母子手帳、カルテなどの代替資料を用いて集団予防接種等の痕跡を立証することが可能です。B型肝炎訴訟に精通した弁護士に早めに相談することで、状況に応じた最適な立証ルートや資料収集のサポートを受けることができます。
母子感染の否定と「母親の血液検査」の重要性
B型肝炎訴訟において給付金を受け取るための重要な要件の一つに、「母親からの母子感染ではないこと」の証明があります。 これを証明するための最も一般的な方法は、ご自身の母親の血液検査を行い、「HBs抗原が陰性(あるいはHBc抗体が陰性など)」であることを示すことです。母親がウイルスに感染していなければ、当然ながら出産時の母子感染も起こり得ないという医学的な判断に基づいています。 しかし、この証明方法において、訴訟の実務上注意しなければならない「80歳の壁」と呼ばれる特別なルールが存在します。
「80歳の壁」とは?加齢によるウイルスの自然消失
「80歳の壁」とは、「母親の年齢が80歳以上になってから採血された血液検査の結果は、原則として母子感染を否定する証拠として認められない」というルールです。
なぜこのようなルールがあるのでしょうか。それは、B型肝炎ウイルスの医学的な性質に関係しています。 B型肝炎ウイルスに持続感染している方でも、年齢を重ねるにつれてご自身の免疫力が働き、血液中からウイルスが極端に減少して検査で検出されなくなる(自然消失、またはセロコンバージョン)ことがあります。 特に80歳以上になると、このウイルスの自然消失が起こる確率が医学的に高まるとされています。そのため、「80歳の時点で検査をして陰性だったとしても、ご自身を出産した当時の若い頃には陽性(感染状態)だった可能性がある」と国に判断されてしまい、確実な母子感染の否定材料としては不十分とみなされてしまうのです。
母親が80歳以上、または他界されている場合の対処法
「母親がすでに80歳を超えている」「母親が他界していて血液検査ができない」という場合は、どうすれば良いのでしょうか。 その場合でも給付金を諦める必要はありません。母親の血液検査に代わる証明方法として、ご自身の「一番年上の兄(または姉)」の血液検査を実施し、持続感染していないことを証明する方法などがあります。(※一番年長のきょうだいが感染していなければ、そのきょうだいを出産した当時の母親も感染していなかったと推測できるためです) きょうだいがいない場合や、検査にご協力いただけない場合でも、他の医学的データやカルテの記録を総合的に組み合わせて証明できるケースが存在します。
個別の状況によって必要となる証明方法は大きく異なりますので、まずは専門知識を持つ弁護士に状況をご相談いただくことが解決への第一歩となります。
夕陽ヶ丘法律事務所では、B型肝炎訴訟に関する無料相談を受け付けています。着手金0円の完全成功報酬制ですので、まずはお気軽にご相談ください。