この記事の要点まとめ
日本赤十字社からの過去の不格好通知(献血制限通知)による、持続感染判明時期の立証活用。
献血をきっかけにB型肝炎の感染を知るケース
B型肝炎ウイルスは、感染していても自覚症状が出ない(無症候性キャリア)期間が数十年と長く続くことがよくあります。そのため、「昔、献血をした際に日本赤十字社から通知が届き、そこで初めて自分がB型肝炎ウイルスに感染していることを知った」という方は非常に多くいらっしゃいます。 日本赤十字社では、輸血用の血液の安全性を確保するため、提供された血液に対して厳格なウイルス検査を行っています。その検査の結果、B型肝炎ウイルスの感染(HBs抗原陽性など)が疑われた場合、献血者本人に対して「献血をご遠慮いただくお願い(献血制限通知)」などの書面が送付される仕組みになっています。
献血通知のB型肝炎訴訟における「証拠価値」
実は、この日本赤十字社からの過去の通知書面は、B型肝炎訴訟において非常に重要な証拠として活用できる場合があります。 B型肝炎給付金を受け取るためには、「持続感染」の証明や、除外規定に該当しないことの証明(例:平成8年以降に初めて感染が判明したかどうかの確認)などが必要となります。 もし「何十年も前の献血時の通知」が手元に残っていれば、少なくともその通知を受けた時点でB型肝炎ウイルスに感染していたことの客観的な証明になります。これにより、古い医療記録(カルテ)が保存期間の経過によって破棄されてしまっている場合でも、当時の感染状況や感染判明時期を立証する強力な手がかりとなるのです。
通知を紛失してしまった場合の対処法
「昔の通知なんて捨ててしまった」「どこにしまったか分からない」という方もご安心ください。 ご本人が日本赤十字社(お住まいの地域の血液センターなど)に対して「保有個人データの開示請求」という手続きを行うことで、過去の献血記録や検査結果を取り寄せることができる場合があります。 開示された当時の記録にHBs抗原陽性などの記載があれば、それを持続感染や感染時期の立証資料として国に提出することが十分に可能です。 過去の記録の正しい集め方や、それが訴訟においてどのような法的な意味を持つのかについては、専門的な知識が必要です。
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