転倒事故と会社の責任
2023/08/31
転倒事故と会社の責任
(1)転倒事件について会社の安全配慮義務違反が問題となることがあります。
(2)会社に責任が認められるかは、会社が転倒事故を予見できたが、ポイントになります。
東京地判令和4年1月27日
雨によってよりできた水たまりの存在した病院施設内の通路で、受診者が簡易スリッパを履いており、滑って転倒することも予見できたとして病院の責任を認めたものがあります。
名古屋地判平成30年11月27日
飲食店の利用者が水で濡れている床に滑って転倒した事故について、飲食店の店員が床が水で濡れていることを認識しながら放置したとは認められないとして、店側の過失を否定したものもあります。
東京高判令和4年6月29日(判例タイムズ176頁)
ビルの外階段は屋根がなく、雨に濡れる場所にあった。従業員は食材やごみを運搬するためにビルの外階段をサンダルで降りていた。飲食店の店長は、別の別の従業員が雨に濡れた外階段を降りるさいに転倒したのを目撃していた。上記の前提で、従業員が滑りやすいサンダルを履いて、雨に濡れた外階段で転倒したときには、飲食店の経営者に安全配慮義務が認められました。
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