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病院が閉院・廃院している場合の調剤薬局レセプトや健康保険組合への開示請求

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q 「B型肝炎訴訟で当時の病院が閉院・廃院している場合、カルテがなくても調剤薬局のレセプトや健康保険組合への開示請求で治療証明はできますか?」
A 【代替資料の活用で証明が可能】病院が閉院・廃院していてカルテが破棄されている場合でも、門前薬局の調剤レセプトや、社会保険診療報酬支払基金・健康保険組合が保管する過去10年分のレセプトを取り寄せることで、当時のカルテの代わりとして治療内容を証明することができます。
【弁護士によるサポートの重要性】消滅した医療機関の代わりにどの機関へどのように開示請求を行うべきか迷う場合は、B型肝炎訴訟に精通した弁護士に相談することで、スムーズかつ確実な証拠収集と給付金請求の手続きを進めることができます。

当時通っていた病院が閉院・廃院している場合

B型肝炎給付金の申請には、当時の発症時期や治療経過を証明する医療記録が不可欠です。しかし、数十年前の記録を集めようとすると、「治療を受けていた病院やクリニックがすでに閉鎖してしまっている」という問題に直面することがあります。

病院自体が存在しない場合、カルテの取り寄せは原則としてできません。しかし、カルテ以外の記録を辿ることで、治療の事実を証明できる可能性があります。

調剤薬局の記録(お薬履歴)の活用

病院の記録がなくても、病院の近くにあった「門前薬局」や、当時よく利用していた調剤薬局の記録が残っている場合があります。

薬局には「調剤録」や「お薬手帳の履歴データ」などが保管されていることがあります。これらの記録から、「B型肝炎の治療に用いられる特有の薬(抗ウイルス薬や肝庇護剤など)」が処方されていた事実が確認できれば、当時の治療状況を推測する有力な証拠として活用できる可能性があります。

健康保険組合や支払基金へのレセプト開示請求

もう一つの有効な手段が、「レセプト(診療報酬明細書)」の開示請求です。

病院は、患者様が窓口で支払う医療費以外の部分を健康保険組合などに請求するため、毎月レセプトを作成して提出しています。そのため、病院がなくなっていても、審査支払機関(社会保険診療報酬支払基金や国民健康保険団体連合会など)や加入していた健康保険組合にレセプトのデータが残っていることがあります。

ただし、レセプトの保存期間は原則として5年(保険者によっては長期間保管している場合もあります)と定められているため、古い記録の場合は必ずしも残っているとは限りません。それでも、探してみる価値は十分にあります。

諦めずに別の証拠を探すことが大切

病院がなくなっているからといって、給付金の請求が一切できなくなるわけではありません。薬局の記録やレセプト、あるいは当時の健康診断の結果など、さまざまな角度から証拠を集めることで道が開けることがあります。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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