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「持続感染判明時1年分」「発症時1年分」「直近1年分」の3時期カルテの収集実務

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q 「持続感染判明時1年分」「発症時1年分」「直近1年分」の3時期カルテとは具体的にどのような範囲ですか?
A 【3時期カルテの範囲と重要性】基本合意書の要件を満たすために提出が義務付けられている、「持続感染が判明した時期」「肝炎を発症した時期」「症状の進行度を確認する直近」の各前後1年間分のカルテのことです。これらを漏れなく収集することで、病態の推移や要件を正確に証明できます。
【確実な収集のための対策】病院の保存期間経過による廃棄リスクがあるため、判明している医療機関へ速やかに開示請求を行う必要があります。個人での収集が難しい場合やカルテが残っていない場合は、B型肝炎訴訟に精通した弁護士に依頼することで、適切な代替資料の調査や円滑な手続きが可能になります。

給付金請求で求められる「3つの時期」のカルテ

B型肝炎給付金の請求手続き(国との裁判)において、国と原告団が結んだ「基本合意書」のルールに基づき、カルテなどの医療記録の提出が求められます。しかし、患者様の生涯にわたるすべてのカルテが必要なわけではありません。

原則として、以下の3つの重要な時期に関するカルテ(各1年分程度)を漏れなく収集することが求められます。

1. 持続感染が判明した時期(1年分)

B型肝炎ウイルスの「持続感染」が初めて確認された時期の記録です。初めてB型肝炎と診断された時の血液検査の結果や、医師の初診記録が含まれます。この時期のカルテは、「集団予防接種等による感染」であることを推測するための起点となる重要な証拠です。

2. 発症した時期(1年分)

慢性肝炎、肝硬変、肝がんなどを「発症」したと診断された時期の記録です。給付金の金額は「どの病気(病態)を発症したか」によって大きく変わるため、病名が確定した時期から前後1年分のカルテが必要になります。検査数値や画像診断の結果、医師の診断内容などが対象となります。

3. 直近の時期(1年分)

現在の病状や治療状況を確認するための記録です。現在も通院して治療を続けている場合は、直近1年分のカルテや検査結果を提出し、「現在どのような状態にあるのか」を裁判所に証明します。

漏れなく収集するためのポイントと注意点

これらの時期のカルテは、指定された期間内に受診した「すべての科(他科受診分)」の記録が含まれていることが望ましいとされています。病院に対して開示請求を行う際は、「B型肝炎に関する記録だけ」ではなく、「指定した期間の全科のカルテ」を請求することが、漏れを防ぐための実務上のポイントです。

医療記録の収集範囲の特定や、不足がないかの確認には専門的な判断が必要です。 B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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