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6ヶ月以上間隔をあけた2時点での「ALT(GPT)異常値」による慢性肝炎の立証

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q B型肝炎訴訟で慢性肝炎を立証するための2時点のALT異常値とはどのような条件ですか?
A 【要件の結論】6ヶ月以上の間隔をあけた2時点において、ALT(GPT)の値が異常値(31 U/L以上など)を示していることが必要です。これにより、一過性の炎症ではなく継続的な慢性肝炎である客観的な証明となります。
【対策とメリット】古いカルテや検査結果の収集が必要となるため、弁護士等の専門家に依頼して的確な立証活動を行うことで、より高額な給付金を確実かつスムーズに受給できる可能性が高まります。

B型肝炎訴訟における「慢性肝炎」の立証ハードル

B型肝炎ウイルスの持続感染者(キャリア)の方が、国から「慢性肝炎」としての給付金(最大1,250万円)を受け取るためには、過去から現在に至るまでの間に、実際に肝炎を「発症」していることを客観的な医療データで証明する必要があります。

その発症を証明するための最も代表的かつ重要な基準が、「ALT(GPT)の異常値」の継続です。この記事では、慢性肝炎を立証するために求められる「6ヶ月以上間隔をあけた2時点でのALT異常」という要件について詳しく解説いたします。

ALT(GPT)とは?なぜ重要なのか

ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)は、GPTとも呼ばれ、主に肝臓の細胞の中に多く存在している酵素です。肝臓が健康な状態であれば血液中にはごくわずかしか存在しませんが、B型肝炎ウイルスによって肝臓の細胞が破壊(炎症)されると、細胞内のALTが血液中に漏れ出し、数値が上昇します。

つまり、血液検査におけるALT値の上昇は、「現在、肝臓で炎症が起きていること」を示す直接的なサインとなるのです。

「6ヶ月以上の間隔をあけた2時点での異常値」の要件

B型肝炎訴訟において、単に「1回だけALTの数値が高かった」という記録だけでは、慢性肝炎とは認定されません。一時的な体調不良や、アルコールの摂取、他の疾患などによってもALT値は変動する可能性があるためです。

国から慢性肝炎として認められるためには、肝臓の炎症が「慢性的に(持続して)起きていること」を証明しなければなりません。そのための具体的な要件が以下の通りです。

  1. ALT(GPT)の値が、基準値(原則として31 U/L以上)を上回っていること

  2. その異常値が、「6ヶ月以上の間隔をあけた連続した2時点」の血液検査で確認できること

「連続した2時点」の意味と間隔の妥当性

「6ヶ月以上の間隔をあけた2時点」とは、例えば「1月」の検査でALTが異常値であり、その後「7月以降」の検査でも再びALTが異常値であった場合などを指します。

ここで注意が必要なのは、この2つの検査の「間」の期間です。もし1月と8月に異常値が出ていても、その間の4月に正常値に戻っている検査記録が存在した場合、「継続した慢性的な炎症」とはみなされず、要件を満たさないと判断されるリスクがあります。

原則として、最初と最後の異常値の間に正常値の記録が挟まっていないこと、すなわち「異常値が持続している状態」をカルテや検査結果の推移から慎重に読み解く必要があります。

医療記録の読み込みと証拠収集は専門家へ

慢性肝炎の認定要件を満たす血液検査データを過去の膨大なカルテの中から見つけ出し、6ヶ月という期間の要件や数値の妥当性を法的な視点からチェックすることは、専門的な知識を要する難しい作業です。古いカルテが破棄されてしまっている場合などには、さらに別の立証方法を検討する必要も出てきます。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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