この記事の要点まとめ
連続した2時点でのALT異常(31 U/L以上等)による慢性炎症の証明、間隔の妥当性要件。
B型肝炎訴訟における「慢性肝炎」の立証ハードル
B型肝炎ウイルスの持続感染者(キャリア)の方が、国から「慢性肝炎」としての給付金(最大1,250万円)を受け取るためには、過去から現在に至るまでの間に、実際に肝炎を「発症」していることを客観的な医療データで証明する必要があります。
その発症を証明するための最も代表的かつ重要な基準が、「ALT(GPT)の異常値」の継続です。この記事では、慢性肝炎を立証するために求められる「6ヶ月以上間隔をあけた2時点でのALT異常」という要件について詳しく解説いたします。
ALT(GPT)とは?なぜ重要なのか
ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)は、GPTとも呼ばれ、主に肝臓の細胞の中に多く存在している酵素です。肝臓が健康な状態であれば血液中にはごくわずかしか存在しませんが、B型肝炎ウイルスによって肝臓の細胞が破壊(炎症)されると、細胞内のALTが血液中に漏れ出し、数値が上昇します。
つまり、血液検査におけるALT値の上昇は、「現在、肝臓で炎症が起きていること」を示す直接的なサインとなるのです。
「6ヶ月以上の間隔をあけた2時点での異常値」の要件
B型肝炎訴訟において、単に「1回だけALTの数値が高かった」という記録だけでは、慢性肝炎とは認定されません。一時的な体調不良や、アルコールの摂取、他の疾患などによってもALT値は変動する可能性があるためです。
国から慢性肝炎として認められるためには、肝臓の炎症が「慢性的に(持続して)起きていること」を証明しなければなりません。そのための具体的な要件が以下の通りです。
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ALT(GPT)の値が、基準値(原則として31 U/L以上)を上回っていること
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その異常値が、「6ヶ月以上の間隔をあけた連続した2時点」の血液検査で確認できること
「連続した2時点」の意味と間隔の妥当性
「6ヶ月以上の間隔をあけた2時点」とは、例えば「1月」の検査でALTが異常値であり、その後「7月以降」の検査でも再びALTが異常値であった場合などを指します。
ここで注意が必要なのは、この2つの検査の「間」の期間です。もし1月と8月に異常値が出ていても、その間の4月に正常値に戻っている検査記録が存在した場合、「継続した慢性的な炎症」とはみなされず、要件を満たさないと判断されるリスクがあります。
原則として、最初と最後の異常値の間に正常値の記録が挟まっていないこと、すなわち「異常値が持続している状態」をカルテや検査結果の推移から慎重に読み解く必要があります。
医療記録の読み込みと証拠収集は専門家へ
慢性肝炎の認定要件を満たす血液検査データを過去の膨大なカルテの中から見つけ出し、6ヶ月という期間の要件や数値の妥当性を法的な視点からチェックすることは、専門的な知識を要する難しい作業です。古いカルテが破棄されてしまっている場合などには、さらに別の立証方法を検討する必要も出てきます。
夕陽ヶ丘法律事務所では、B型肝炎訴訟に関する無料相談を受け付けています。着手金0円の完全成功報酬制ですので、ご自身の症状が要件を満たすかどうかなど、まずはお気軽にご相談ください。
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