この記事の要点まとめ
和解後に病態悪化で亡くなった場合、遺族が追加で最高3,600万円との差額を請求できる期限(5年)。
B型肝炎訴訟において無事に和解が成立し、給付金を受給された後、ご本人がB型肝炎を原因とする肝硬変や肝がんなどの病態悪化によってお亡くなりになるケースがあります。このような場合、残されたご遺族にはどのような権利があるのでしょうか。
ここでは、給付金受給者がお亡くなりになった場合に、ご遺族が国に請求できる「追加給付金(差額給付金)」の制度と、その請求期限(時効)について詳しく解説します。
遺族が請求できる「差額給付金」とは
B型肝炎訴訟の給付金は、発症している病態の重さに応じて金額が定められています。たとえば、当初は慢性肝炎として給付金を受け取っていた方が、その後肝がんに進行し、結果としてB型肝炎を原因としてお亡くなりになった場合、国が定める「死亡・肝がん・重度肝硬変」の基準に該当することになります。
このとき、ご遺族(相続人)は、「死亡基準による規定の給付金額」から「生前にご本人がすでに受け取っていた給付金額」を差し引いた差額を、追加給付金として請求する権利を引き継ぐことができます。
請求が可能な遺族(相続人)の範囲
給付金を請求する権利は法的な「財産権」として扱われるため、ご本人の法定相続人(配偶者、お子様、ご両親など)が請求を行うことができます。
請求手続きのメリット:再度裁判をする必要がない
ご本人が生前に国との間で和解を成立させていた場合、「国に責任があること(因果関係)」はすでに法的に確定しています。
そのため、ご遺族が差額給付金を請求する際は、改めて一から裁判を起こす必要はありません。病態が悪化して死亡に至ったことを証明する医師の診断書や医療記録などを揃え、社会保険診療報酬支払基金(支払基金)に直接書類を提出するだけで、差額を受給することができます。
差額給付金の請求期限(時効5年)に注意
ご遺族による差額給付金の請求には、厳格な期限(時効)が定められているため注意が必要です。
- 請求期限:ご本人が「死亡」または「新たな病態を発症したこと」を知った時から5年以内に手続きを行う必要があります。
この5年という期間を過ぎてしまうと、時効によって差額給付金を受け取る権利が消滅してしまいます。大切なご家族を亡くされた深い悲しみの中で手続きを行うのは大変なことですが、期限があることだけは心に留めておいてください。
まとめ
一度和解が成立していれば、将来もし最悪の事態が起こってしまった場合でも、残されたご家族に対して国からの補償(差額給付金)が確約されています。ただし、5年という請求期限があるため、万が一の際は早めに対応することが大切です。
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